『マイ・インターン』

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 皆さん、こんにちは。休みが取れたらNYに行くことばかり考えている女住人Mです。そして今回ご紹介する作品はNY、特にブルックリン映画としても楽しめる、10/10(土)公開『マイ・インターン』です。
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 舞台はNY。ファッションサイトを運営する会社の社長ジュールズ(アン・ハサウェイ)は家庭も仕事も両立させるスーパーウーマン。そんな彼女の元にシニア・インターンのベン(ロバート・デ・ニーロ)がやってきて部下になります。自分より40歳も年上のベンに最初は気おくれしてしまうのですが、次第とベンと心を通わせていくようになります。
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 インターン制度は学生さんを始めとする若い人たちを企業に派遣する場合と本作のように一旦はリタイアしたけれどこれまでの経験を再び活かしてもらうというシニア向けのものがあります。ジュールズはシニアを大学4年生と勘違いして受け入れを承諾したもの、実際に現れたのはデ・ニーロ扮するベンなので「こんなハズじゃなかった~」と最初は疎ましく接します。

ジュールズの会社はファッションサイトの運営なので時間とスピードが勝負でゆっくりしている暇はなく、思ったら即行動に移すぐらいなので、畑違いなベンに対してはなかなか心が開けません。そんな流れだとこれまでだったら、馬が合わないジュールズVSベンの戦いが面白可笑しく描かれるコメディ映画になるんでしょうが本作は「恋愛適齢期」、「ホリディ」、「恋するベーカリー」と良作を手掛けてきたナンシー・メイヤーの監督・脚本による作品。ベンはこれまでの人生経験をこれみよがしにひけらかすことは一切せず、ジュールズを見守り、控えめに彼女のサポートをしていくのです。
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ジュールズ自身、200人以上いる従業員を束ねる身なので常に気を張っていて、自分自身にプレッシャーをかけている反面、人にも厳しくなり、余裕があまりありません。でも家に帰れば母親として子育てもする、全てにおいて一生懸命な彼女を見てベンは彼女を尊敬し、敬う目線にいるのでそんなベンが発する言動はまさに包容力の固まりなんですよね~。ジュールズを批判することは一切なく、そのままの自分を受け入れてくれるベンへの抵抗感はすぐに信頼と感謝に変わっていくのです。いや~、こんなうまい話は現実ではありませんぜ。
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(この映画を観たら「一家に一台ならず、一課に一人デ・ニーロ!」とベンを欲すること間違いなし!)

それぐらいベンはとっても稀有な存在な気はしますが、実はベンのようにゆったりとしたスタンスでいると職場でも家庭でも穏やかなリラックスした関係性が築けるようになるのかな~と思ったり。男女問わず、年を重ねるとどんどん思考は固まりやすく、譲れないものは増えてきます。本当は譲れないものなんてないのにそこに固執して自分で自分の首を絞めることってありますよね。ベンの周囲への接し方を見ていると、誰しももっと楽に生きることが出来るのに、自分が自分を追いこんでいることって多いんじゃないかなと思えます。男性だって社会の枠組みとしての男性像の中で生きるのはストレスになることもとても多いハズ。ベンのようにそういう"男たるもの"的なものを解放出来ると楽になることもあると思うんですよね。
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 そんな楽~な気持ちになれる映画でありつつも、NYのファッション業界を舞台にした映画なだけあって、目に飛び込むものは私たちをワクワクさせてくれるものばかり。アン・ハサウェイ演じるジュールズの衣装は「セックス・アンド・ザ・シティ2」を手掛けたスタッフが担当しているので、どれも素敵!彼女が着るからハマっているというのはありますが、あんなスタイリングで仕事をしてみたいものです。ファッション業界で働く女性をアン・ハサウェイが演じるだけあって、彼女の出世作「プラダを着た悪魔」ではまだ下っ端だったあの女の子がキャリアアップしたその後の姿を描いている、なんて妄想で観るのも楽しいですよ。

By.M
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