2014年9月アーカイブ

 ちょっとおセンチな風が吹く秋になりました。一年で今ぐらいの季節が一番大好きな女住人Mです。
今回は「毎日が同じ日の繰り返しだな」なんて思っている方にこそご覧頂きたい映画
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』をご紹介します。
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 本作は21歳の誕生日に父親(ビル・ナイ)に「一家に生まれた男たちにだけタイムトラベルの能力がある」と知らされた青年ティムくん(ドーナル・グリーソン)の物語です。ティムくんは両親と妹、そして伯父との5人家族。ちょっと風変わりな家族だけれど、とても仲良し。そんな環境で育ったティムくんなのでちょっとサエない感じであるもの、いいヤツ感には溢れています。なので父親に「タイムトラベルが使えるぞ!」と言われてもそれを悪事に使う訳ではなく、「恋人がほしい!」と言うこの年齢にはありがちなとてもささやかな、でもある意味重大な願望のために、この能力を使います。でも、その能力をもってしてもなかなか思うように運べず失恋もしてしまうティムくんがまた好感度高し。ちょっと頼りなさげではあるのですが、映画を観ているうちにどんどん彼を応援したくなります。
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(ティムを演じたドーナル・グリーソンは「スター・ウォーズ:エピソード7」の主要キャストとして出演が決定!)

 そしてティムくんはロンドンでの一人暮らしを初めてからメアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会い「今度こそは!」といろいろ奮闘するのですが、おぼこいティムくんとメアリーの恋愛はタイムトラベル能力があっても時にギクシャク、失敗も重ねつつ進行していきます。それがまた愛らしく、見ていてほのぼのしちゃうのですが、実はこの映画の良さは特別な力を持った少年の淡い恋愛模様が描かれるところだけでなく、この映画がLOVEに始まる物語でありつつも、行きつく先がLIFE(人生、生きること)にあるところにあると思います。それが描かれるのはメアリーとの関係性と言うよりティムと父親との関係性により多くが語られます。
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 タイムトラベラーの師匠である父にいろいろ相談するティムくんですが、結局過去を変えられたとしてもそれで万事うまくいく訳ではなく、失敗したり、思わぬ方向に事が運んだり、結局はなすすべもない事もある、と言うことを知り、今と言うその瞬間、瞬間に出会い、関わり合い、言葉を交わすこの時間の積み重なりがどれだけ大切なものかを父との関係性の中で発見していきます。

しかもティムの父を演じるのがビル・ナイなのでその説得力たるや・・・(ビル・ナイは「ラブ・アクチュアリー」では一発屋のロッカーを演じていましたね。)飄々としていてユーモアもあって知的だけど、可愛げもある。ビル・ナイがティムの父を演じたからこそこの映画に深みが出たのは言うまでもありません。
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(枯れたオヤジが流行の兆しを見せている昨今、ビル・ナイはまさに枯れオヤジの魅力満載。)

誰にでも平等に“今”と言う時間がありますが、それが日々単調なものであればある程、「自分の人生は平凡だな、つまらないな」なんて思ってしまうかもしれませんが、でもそんな“今”は一度しかやってこない、それはまさに二度とない瞬間です。それが積み重なっていく今日と言う1日はそれだけでなんとかけがえのない日々!そう思うとどんなささやかと思える毎日も輝ける1日に見えていく。今日という1日が愛おしく思えてきます。そんなことを気付かせてくれるのがこの映画です。
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(「ラブ・アクチュアリー」といい、リチャード監督が描く結婚式は他にはない幸せ感溢れるシーンばかり!)

 本作の監督・脚本は「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス。彼は「ブリジット・ジョーンズの日記」や「ノッティングヒルの恋人」の脚本も手がけているイギリス発恋愛映画の巨匠みたいな人なのでこれらの作品が好きだった方はもう迷わずご覧下さい!と自信を持ってオススメ出来る1本です。『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』は9/27(土)からの公開です。

★シネマイクスピアリからのお知らせ★
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』の公開を記念して、売店では2種類のスコーンを販売いたします。
≪スコーン≫ 各330円
◆メープルウォルナッツ
◆チョコチャンク
≪スコーン+ドリンクM+映画オリジナルポストカード≫600円
(映画オリジナルポストカードは数に限りがございます)
ドリンクをオーガニックティーにしていただくことで英国風なひとときを楽しめます♪ 映画と共にお楽しみくださいませ。

By.M
© Universal Pictures

 皆さんこんにちは、女住人Mです。今回は未見の方には一刻も早くご覧になって頂きたい作品をご紹介します。
9/13(土)から公開中の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』です。
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 主人公は少年の頃、宇宙船で誘拐されたピーター。時は流れスター・ロードと名乗り宇宙をまたにかけるトレジャー・ハンターになったピーター・クイル(クリス・プラット)はある惑星で無限の力を持つ秘宝“オーブ”を盗みます。それを機に宇宙で暗躍する闇の存在ロナンの刺客に命を狙われるハメに。ひょんなことで女暗殺者ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)やピーターの首にかかった賞金を狙うアライグマのロケット・ラクーン(声:ブラッドリー・クーパー)とその相棒、樹木型のヒューマノイドのグルート(声:ヴィン・ディーゼル)、ロナンに妻子を殺され復讐に燃えるドラックス(デイヴ・バウティスタ)と共にチームを組むことに。そしていつしか宇宙存亡をかけた戦いに挑むことに!
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 本作はマーベル作品の最新作。全米週末ランキング1位でスタートし、その後2位にランクダウンした後にまた返り咲きで1位を(4週連続)ゲットした強者!(口コミでどんどん動員数が伸びたことの表れ。)ついには現在、全米で2014年最も稼いでいる映画となっています。「ヒットするのはアメリカでアメコミは人気があるからでしょ?」と言われるかもですが、ノンノンノン。それもありますが、それ以上に中身がむちゃくちゃ良いからです!アメコミは男性ファンが多いと言われていますが本作はなんと44%が女性の観客だという調査結果も。それはなぜか?中身がむちゃくちゃ良いからです。口コミが広がり、普段は足を運ばない人たちも劇場に駆けつけるの図です。もう期待値が上がらない訳がない!

 映画を観て、冒頭10秒でニヤリです。登場するはウォークマンのヘッドフォンをして“最強ミックスVol.1(Awesome mix Vol.1)”と書かれたテープから流れる音楽を聴く少年ピーター。もうこの冒頭から5億点!「マジか。この曲から物語を始めるのか。マジか!」と、映画始まってすぐ「これは面白い映画に違いない」と容易に予想出来るのです。
そしてその後『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のタイトルが画面にバ〜ン!と出るまでの流れでこの映画に対する想いは「面白い映画以上に大好きに違いない」という確証に変わるのです。そう、この映画は全編に渡り70年代ミュージックがかけめぐるのですがその使われ方(演出)そして選曲がもう本当にたまらない!音楽が好きな40才以上の方は特に悶絶必須。(若い方でも耳馴染みのある曲がたくさんありまよ。)その上、このカセットテープ、亡くなってしまったピーターのお母さんが作ってくれた選曲集。そう、昭和生まれにとって大好きな音楽を1本のテープに納めることのその想い・・・わかりますよね。
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少年時代に母を亡くした上に宇宙船で誘拐された孤独なピーターにとってこのウォークマンから流れる音楽はかけがえのないものなのです。その音楽がちょっとダサかっちょ良くって本当しびれちゃいます。お母さんから貰ったテープを大切にし(このマザコン感も良し)、その音楽がいつも彼を鼓舞するアイテムになっている。ボンクラ過ぎる・・・
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 そしてそんなボンクラ・ピーターの元に集うこととなる4人。彼らが最終的には“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(宇宙の守護神)”になるのですが、こいつらがまた皆それぞれ何かを失くしていたり、もとから持ち得ていなかったりと決して守護神たる資質をもった奴らじゃないんです。でもそんなポッカリ感を抱える奴らだからこそ、何かを失くしているものたちだからこそ、本当の仲間になった時に互いに与え、与えられる。マーベルの他のヒーローたちはもとから超人的なパワーを持っていたりするのですが、この5人はむしろ不出来な奴ら。でもそんな奴らが手を繋ぐことで無敵になる。だから不出来でボンクラな私はもう共感しまくりです。特別な力なんかなくても、「これっ」というかけがえのない大好きなものがあれば、乗り越えられる!なんて素敵なメッセージ。
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(YESとNOの選択なら結果はさておきとりあえずYESを取ちゃおうぜ!的なやつら!)

加えてボンクラ・ピーターの愛嬌もさることながら、TVスポットでもお馴染みアライグマのロケットや「アイ・アム・グルート」しか言わない樹がまた最高!キャラ好きな方には特にロケットは気になる存在かもしれませんが、実は最終的にはグルートが好きになる人が大多数かと思われます。もうまさか樹に泣かされるとは思いませんでしたよ・・・。
宇宙の存亡をかけた戦いのハズなのに大事な時にユルいし、ハラハラして笑って、ハラハラして泣いて、笑って泣いて、泣いて笑ってで忙しいったらありゃしない。もうどんなに言葉で説明しても足りない・・・とにかく観て頂ければわかって頂けるかと。
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(ロケットの声は「世界にひとつのプレイブック」「ハングオーバー!」シリーズでお馴染のイケメン・クリス・クーパー。
ハンサムを封印し挑むロケットは毒舌で荒くれ者だけどモフモフして可愛い♪)

 普段はアメコミやヒーローものに興味がない方、「マーベルの作品を観たことないし」と言う方にこそ観てほしい作品です!(因みに新シリーズなので「アイアンマン」、「アベンジャーズ」などなど過去のマーベル作品を観てなくても全然大丈夫です。)
「スター・ウォーズ」、「インディ・ジョーンズ」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に初めて出会った時のドキドキ感がこの映画にあります!大人だけでなく、お父さん、お母さん、是非お子さんに見せてあげて下さい!!

映画を観終わると、きっとまたあいつら5人に会いたくなる、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は9/13(土)からシネマイクスピアリにて公開中です。そして続編は2017年公開予定だ!

By.M 
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『猿の惑星:新世紀(ライジング)』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。ひと雨ごとに秋が近付いてきましたが、その前にこの夏の3大パイセン(先輩)映画の大トリ作品を紹介せねば2014年夏は終われません。3大パイセンとは、この夏我らの心を熱くする頼れる男たち、ゴジラぱいせん、オプティマスぱいせん(「トランスフォーマー/ロストエイジ」より)そして、シーザーぱいせんです。
今回はそのシーザーぱいせんが活躍する9/19(金)公開『猿の惑星:新世紀(ライジング)』をご紹介します。
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 本作は「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」の続編。新薬の投与によって知的進化を遂げたチンパンジーのシーザーが仲間を率いて人類への反乱を起こしてから10年後。猿インフルエンザが蔓延し、人類の大半が死滅した地球でシーザーたちはコミュニティを築き、より文明的な進化を遂げています。一方、生き残ることが出来た人間たちは荒廃した街に身をひそめるのですが、数名が猿のテリトリーに侵入したことで一触即発。猿と人間はそれぞれの種の存亡をかける闘いを始めます。
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 前作では、シーザーが優しい人間ウィルの元で成長、進化を遂げながらも、苦悩の末仲間を率いて人間に逆襲をすると言う人間社会からの自立、決別が描かれましたが、本作では持ち前の能力が故にカリスマとなったシーザーが大きくなった猿の集団をどのようにまとめていき、また敵対する人間たちと向かい合うかを描く、猿社会に主軸が置かれた話になっています。つまり、主役はバッチリ猿たち!特にシーザーです。そんなシーザー演じるのは前作から引き続き勿論この方、「ロード・オブ・ザ・リング」、「ホビット」シリーズのゴラム、「GODZILLA」のゴジラのモーションアクターも演じたアンディ・サーキス。彼の顔を知らずとも彼の演技は多くの方が知らず知らずと見ているハズ。パフォーマンスキャプチャー俳優の第一人者としてアカデミー賞の主演(助演)男優賞に彼をノミネートしても問題ないんじゃないかと思えるその演技力。映画の冒頭シーザーのアップから始まりますが、もうそのチンパンジー感に釘付け。カリスマとなったシーザーのその圧倒的な存在感、表情、感情の起伏までもアンディ・サーキスによって表現されていて、映画を見ているとこっちまでシーザーに従う猿チームの一員になった気分になるくらいです。
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(上部が撮影風景。右側がシーザーを演じるアンディ・サーキス。彼らの演技があるからこそ、猿たちにリアリティが生まれている!)

 猿たちはシーザーのように優しい人間に育てられたものもいれば、実験対象として人間から虐待を受けたものまでいるので、その性格は様々。そんな猿たちの個々のキャラクターが丁寧に描かれるので猿が主人公なのに気付けば感情移入しまくってしまうのです。特にリーダーとしてのシーザーがむちゃくちゃかっちょいい!!前述した通り違う境遇で成長した猿たちの中でもシーザーのように人間を完全悪と思っていないものたちもいれば、どうせあいつらは俺らを支配しようとしているだけで信用出来ないと敵視しているものがいます。シーザーのもとで人間の言葉を操り、道具を自由に使いこなせるようになった猿たちは武力で暴力で人間を制圧しようとするものもいれば、ひとたびそうなると取り返しがつかなくなると知っているものと別れます。それはもう人間社会と全く同じな訳で、この映画ではどんな社会でも集団になるとどうしても起こってしまう問題を浮き彫りにするのです。そして、当然ながら人間界でも全く同じことが起きてしまい、物語は悲劇的な展開となっていきます。
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アメリカのかかえる闇としての銃の存在も描かれる本作はもはやただのSF、絵空事として見られる訳はなく、そんな社会で誰がリーダーとなるかは本当に肝な訳で、集団におけるリーダーのあり方を提言してみせる、シーザーの行動はもう本当にかっちょいい!の一言しかありません。愚かな人間以上に知的で理性的で冷静なシーザーに人間の私もついていく!!
シーザーぱいせんの魅力爆発映画が本作です。
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(猿のコミュニテーはまさに人間社会の縮図!)

 本シリーズはこの後、ついに人間と猿の全面戦争的様相を描く3作目に突入し、1968年版「猿の惑星」1作目のあの衝撃のラストに繋がっていくのです。
社会は必ず平和的な共存と破滅的な決戦の間で決断を迫られる・・・・
『猿の惑星:新世紀(ライジング)』は9/13(土)〜9/15(月)の三連休で先行上映をし、9/19(金)からの公開です!

By.M
© 2014 Twentieth Century Fox

『ジゴロ・イン・ニューヨーク』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。9月に入り、秋の気配も感じられるようになりました。夏休みはどうしてもファミリー映画が多めに公開されますが、これからの季節は怒涛の大人な映画の公開ラッシュになります!お待っとさんでした!
今回ご紹介する作品は9/6(土)からシネマイクスピアリで公開する『ジゴロ・イン・ニューヨーク』です。
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 主人公はブルックリンで代々続く老舗の本屋をつぶしてしまったマレー(ウディ・アレン)といい年をしてアルバイトを転々とするフィオラヴァンテ(ジョン・タトゥーロ)。無職になってしまったマレーはフィオラヴァンテをジゴロに仕立て上げ、男娼ビジネスをスタートさせることを思いつきます。フィオラヴァンテは最初、抵抗していたものなぜかジゴロ業がうまく運んでいき、女性たちを夢中にさせていくようになるのですが・・・・

 NYを舞台にウディ・アレンが登場し、何やら騒動が巻き起こる?と言われるとウディ・アレン監督作品と思いきや実は本作、昔「バートン・フィンク」でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞、最近だと「トランスフォーマー」シリーズにも出演しているジョン・タトゥロー監督・脚本作品。全編に流れるジャズやW主演となるウディ・アレンとジョン・タトゥローのシニカルでコミカルなトークに最初は「ウディ・アレン映画まんまだ〜」と思ってしまう方も多いかもしれません。それもそのハズ、タトゥーロの原案が友達づたいにウディの耳に入り、これをいたく気に入ったウディがあれこれ口を出し、いえアドバイスをし、最終的にはウディもこの映画に出演することに。二人の共同作品みたいな感じでしょうか。ウディは自身の監督作以外で俳優として出演したのは14年ぶりなのだとか。それぐらいタトゥーロのアイディアを気に入っちゃったんですね。
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今回ポン引きを演じるウディはいつも通りせわしなくしゃべりまくり、一方タトゥーロはオシャレな花屋で花を生けちゃったりする寡黙な男。ダメ男と言う共通点はありつつ、相反する二人はなぜか仲良しでジゴロ稼業を始めちゃうんですが、この絶妙なコンビ感が本作の魅力の1つでもあります。
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(ウディ・アレンがしゃべるだけで何であんなに笑っちゃうのか。)

 そして最初はウディ色が強く感じられますが、タトゥーロ扮するフィオラヴァンテがジゴロとしての隠された才能をメキメキと発揮し出すようになると、映画はイッキにタトゥーロ色に。彼はとりたててハンサム!フェロモンモン!という万人受けするような容姿ではないのですが、情熱的な女性には情熱的に、控えめな女性には控えめに、とお相手になる女性それぞれが失っている所にスマートにさりげなく、スルっと入っていける能力を持っていて、そのTPOに合わせたかのようなジゴロとしての振る舞いがとっても完璧なんですよね。私の持論として“男性は一芸”と言うのがありまして、男性は見た目とかよりもとにかく何かに1つ秀い出たものがあるだけでそれがその人にとっての魅力となり、それをアピール出来ている人が所謂モテ男だと思っています。フィオラヴァンテは女性のポッカリ感を瞬時に見抜き、埋める才能を持つ男性なのでジゴロとかしちゃうとたちまちモテ男になっちゃうんですよね。この映画、男性がご覧になるとモテの勉強になるかも!?
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(アラサー世代にとっての永遠のフレンチギャル・アイコンと言えば、やっぱりヴァネッサ・パラディ!
この映画の中では彼女の歌う曲が挿入歌としても使われていてそれがまた良い!)

 また、彼に心を解かされる女性として登場するシャロン・ストーン(今年56歳とは思えない!!)扮する女医と(ジョニデと離婚して正解なんじゃないかと思えてきた)ヴァネッサ・パラディ扮する未亡人というこれまた相反する女優陣もとっても魅力的。“女性の満足袋は無尽蔵”というこれまた私の持論の一つを体現したかのような二人。表面的には恵まれていない訳ではないのに、どこかポッカリ感を抱える女性が、フィオラヴァンテと出会ってどんな風に変わっていくかもお楽しみ下さい。

 この映画にはシニカルながらもコミカルで、笑いの中に寂しさがあり、それを包む優しさもあり、会話とバックに流れる音楽と役者たちの演技をただ観ているだけで何とも言えない幸福感に満たされる、そんなまさに大人が楽しめる1本なのです。
舞台となるブルックリンの街並みも映画のスパイスになっていてNY満喫映画としても楽しめますよ。

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