『LIFE!』

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 こんにちは、女住人Mです。
今回は予告編を初めて観た時から公開をず〜っと楽しみにしていた『LIFE!』をご紹介いたします。
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 シネマイクスピアリでは本作の公開にさきがけて試写会を開催したのですが、その際にお客様に・・・・
・「ベン・スティラーの映画だったので興味があった。音楽、映像、物語と全てパーフェクトだった。
ラストが良かった。とっても幸せな気分。」
・「面白かった。ベン・スティラーがすごく良かった。人生は色々頑張れば、最後に報われます。」
・「素敵な話だった。音楽も良い。身体がアツくなって、元気になれた気がした。」
・「とても満足。共感度も高かった。結構リアルな感じで、男女共におすすめできる。」
・「ベン・スティラーのファンだったので予告を見た時から気になっていた。音楽も盛り上げてくれるし、感動した!」
などなど、絶賛コメントをたくさん頂いておりました!

 主人公は雑誌「LIFE」の写真管理部に勤めるウォルター・ミティ(ベン・スティラー)。あまり人付き合いがうまくなく、気になる女性シェリル(クリステン・ウィグ←このキャスティングがまた最高!)にも声をかけられないでいます。空想の世界ではいつも新しい一歩を踏み出せるのに・・・毎日、同じような日々を過ごしていたウォルターに雑誌「LIFE」の休刊とオンライン化のニュースが舞い込み、大規模なリストラが発表されます。
そんな折、最終号の表紙を飾る写真のネガだけがどうしても見当たらない!ウォルターはカメラマンのショーン(ショーン・ペン)がその在りかを知っていると踏んで、消えたネガを探すべく、彼を探す旅に出る一大決心をする。それはウォルターの人生を一変する旅となります・・・・
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 もうだいたい、予告から秀逸だった本作!毎日をルーティンのように過ごしている、一見どこにでもいるような男。空想、妄想の力だけは逞しく、平凡な日常や嫌なことはそれでもって切り抜けている男。もうその設定で「この主人公はあたしや!」と言う共感。普段から妄想を食って生きている私にとってこの映画はきっと何か新しい気付きをくれるに違いない、何かパワーをくれるに違いない、そう思って望んだ『LIFE!』はむっちゃ優しい映画でした(涙)

 妄想癖のせいで自分の内へ内へいっているウォルターだけど、42歳だし、仕事もなんだかマズイことになってしまっているので、ついに現実に冒険せざるを得ない状況になります。ウォルターは「LIFE」最終号の表紙を飾るハズのネガを探すべく、カメラマンのショーンをNYから北極圏のグリーンランド、海上からアイスランドとロードムービーさながらに追いかけます。スクリーンに広がる風景はまさに絶景。自分もウォルターになった気分で目の前に広がる世界を堪能出来るのもこの映画のポイント。(風景とシンクロするサントラがまた最高!)
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そして、そんな奇想天外な旅を救うのはウォルターが心を寄せるシェリル。と言ってもまだ何もアクションが取れていないウォルターなので、彼を救うのはウォルターの妄想内シェリルではありますが・・・。さて、主人公に妄想癖がある場合にはだいたいその物語は「空想、非現実の中にいるのでなく、現実の世界に生きようよ!」というテーマが描かれるのがセオリーです。本作も、妄想することで他者となかなか繋がれない男の不器用さを描き、妄想し過ぎて深読みしたり、ぼ〜っとし過ぎて人に笑われたりと、妄想が現実の足を引っ張ってしまうこと、妄想のせいで臆病になり過ぎて現実に生きられない男を描いているのは確かです。

でも、いざ現実に立ち向かおうとする時に彼の背中を押すのは妄想なのです。写真の中のショーンがウォルターを誘ったように見えたから彼は旅立ちを決め、妄想のシェリルが「Space Oddity」を歌ってエールを送ってくれたからヘリコプターに乗って、ショーンを追いかけることが出来るのです。想像力があったからこそ、現実にも立ち向かえた。このメッセージは私にとっては励ましの何ものでもありません。だって妄想する想像力は時には現実と立ち向かえる武器になるってことですもんね。妄想力と現実性の両方を肯定してくれたんだよね。(感涙)
そして、現実の世界にどんどん足を踏み出し、ウォルターは空想の中だけでなく、現実の中でも冒険することが出来る男へと変化していきます。

 本作は日本では「ナイト・ミュージアム」でお馴染みのベン・スティラー(略してベンステ)が監督・製作・主演を担当。コメディアン俳優でありつつ、ニューヨーカーでインテリな彼は実は結構スノッブだったりします。それを笑いに変えるシニカルな面を持つ彼が、年を重ね「もっとまっすぐな気持ちで映画を作りたい」と思って撮ったのが本作だと聞いています。そんなベンステの想いが詰まった本作は知的で都会的で、センス抜群で、なおかつ笑えて、心が軽くなる、とても優しい映画です。私はベンステの新しい魅力をまた発見してしまいました。

 さあ、ウォルターが追い求める「LIFE」最終号の表紙を飾る写真はどんな絵なんでしょう。是非スクリーンでお楽しみ下さい。
『LIFE!』は3/19(水)からシネマイクスピアリで公開中です。

By.M
(C)2014 Twentieth Century Fox

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