『アメリカン・ハッスル』

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 皆さん、こんにちは。年に一度の映画の祭典アカデミー賞、今年は3/3(日本時間)に開催です。受賞式の当日は毎年会社を休みたくてしょうがない女住人Mです。
さて、そのアカデミー賞の行方を占う前哨戦と言われる様々な映画賞も年明けからどんどんスタートしていますが、今回ご紹介する作品はその前哨戦で作品賞などを取りまくり、今オスカーに最も近いとも言われている『アメリカン・ハッスル』をご紹介いたします。
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 本作は1979年に実際に起きた“アブスキャム事件(アメリカ上院議員と5人の下院議員が汚職で有罪となった事件)”を元にした映画です。“アブスキャム”とは“アブドゥールのスキャム(詐欺)”の造語で、アラブの大富豪の経営する架空の投資会社をFBIがでっち上げ、秘密捜査官がそれに扮してオトリ捜査を行ったことから名付けられたそうです。
なんでもこの時代、FBIはオトリ捜査を積極的に取り入れていた頃だったそうで、汚職政治家を捕えるために、FBIが協力を依頼したのがまさかの天才詐欺師コンビだった、と言う訳です。字面にするとちょっとお堅そうな話に見えるかもですが、いやいや、この事件に関わった人たちの人生にフォーカスしたコメディ・ドラマです♪
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 既に今度のアカデミー賞で主要部門を含む最多10部門でノミネート、前哨戦の賞レースでも作品賞、主演女優賞、助演女優賞ほか受賞しまくりで、今一番Hotな映画と言って良いでしょう。先ずはポスターのビジュアルを見ておわかりの通り、ハリウッドの有名どころの役者さんが「なんでこんな格好やねん!」という姿で登場しているところからインパクト大。(まぁ実際の人物の風貌に寄せたからなんですが、それでもその振り切りっぷりが良いですね。)

なんてったって体ボテボテの詐欺師アーヴィンが寂しくなった髪型を必死にアレンジする冒頭シーンから爆笑です。だってアーヴィンを演じるのはバットマンことブルース・ウェインを演じたチャンベル(クリスチャン・ベイルの意)ですよ!13キロ減量したり、歯を抜いたり、はたまた肥えたり、チャンベルの健康状態がむちゃくちゃ心配です!本作ではそんなぶよぶよ、ボテボテな男なのに、谷間がかっぱり開いたセクシーファッションで毎度登場するエイミー・アダムス扮する詐欺師の相棒シドニーにとっての“ただ一人の男”、そんな役なんですよね。映画の中でも彼女が「あんな感じだけど彼しかいない!」みたいなセリフを言うんですが、確かに納得のオーラを放つクリスチャン・ベイルの演技力にこれまで以上に脱帽です。
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(どんな人物にも自由自在になりきる彼の演技法は今後チャンベル・メソッドとかチャンベル・アプローチと呼ばれる日も近い!)

加えて本作の監督デビット・O・ラッセルの前作「世界にひとつのプレイブック」から再び登板組みのジェニファー・ローレンスが自由奔放で情緒不安定なアーヴィンの妻ロザリンを演じますが、またこの弾けっぷりがサイコー!彼女は普段から変顔をしまくり、何をやっても可愛い23歳。その若さで2年連続オスカーにノミネートされている彼女は今後もずっと一線で輝き続ける女優だと思うのですが、若さのエネルギーもプラスされた今のこの瞬間の演技は是非スクリーンで観ておきたいですね♪
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(実年齢より年上の女性ロザリンを演じましたが、確かにちょっとおばっちゃん入ってる!)

 そして個人的にはアーヴィンの詐欺師のパートナー、シドニーを演じるエイミー・アダムスが素晴らしい!!人生を変えたい、そんな思いで自分を偽り、アーヴィンとの出会いで詐欺師にもなるけれど、愛した人に妻がいることでまたどこか自分を偽らねばならない・・・野心と憂いがあり、そしてSEXYときたら女性でも釘付けです。
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(一児のお母さんとは思えないエイミーのこのSEXYっぷりが素敵!)

他のキャストもブラッドリー・クーパーやジェレミー・レナーと愛嬌もあって演技派揃いなので、そのアンサンブルを楽しむだけで幸せ気分になっちゃいますし、“登場人物が新しい人生をもう一度手に入れようともがき、再生していく”本作のストーリーは、寂しさありつつも、その中にいつも笑いがあって、最後はホワワンとした気分になれるんですよね。それはきっと監督のデビッド・O・ラッセルが映画の中の登場人物たちのように自分の人生を再生させた経験があるからかもしれませんね。彼もなかなか苦労しましたからね。(私は誰やねん・・・)物語にリンクする形で70年代の名曲もバンバン流れ、ジェニファー・ローレンスがこの映画で一番輝くあの曲を使ってのシーンは2014年の名シーンに早速挙げられますよ!

 洋画ファンにとってはこのキャスティングだけでヨダレものでしょうし、現状アカデミー賞に一番近いと言われている本作なので鉄は熱いうちに打て!的にスクリーンでいち早くチェケラ〜★『アメリカン・ハッスル』は1/31(金)から公開です。

By.M
(C)2013CTMG

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