『ゼロ・グラビティ』

|

 皆さんこんにちは、女住人Mです。突然ですが、遡ること2009年公開「アバター」で映画は本格的に3D!という時代に突入しました。が、ここに「アバター」以来の衝撃でもってご紹介出来る映画が日本でも公開となりました。
今回ご紹介するのは個人的にも猛烈にお薦めです!12/13(金)公開の『ゼロ・グラビティ』です。
JP-Pub photomain-rev-GVTY.jpg

 舞台は地球上空60万メートル。ゼロ・グラビティ(無重力)空間の宇宙で作業をしていたメディカル・エンニジアのライアン博士(サンドラ・ブロック)は宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)と予想にもしなかった事故に遭遇。ライアンはシャトルから切り離されたアームと共に無重力空間に放り出されてしまいます。シャトルは事故で大破し、生存者はライアンとマットの2人だけ。地球との交信手段も断たれ、残った酸素もあとわずか、絶望的な状況で二人は生還をめざします。

 本作は本年度のベネチア国際映画祭で初お披露目されるや否や世界中のメディアや辛口映画評論家から大絶賛されたことから頭角を現した1本。その後、ジェームズ・キャメロン、スピルバーグ、タランティーノといった様々なジャンルの映画監督たちも大絶賛。加えて数々のハリウッドスターたちも本作を観た後に自身のSNSで「スゲ〜!!OMG(オー・マイ・ゴッド!)」と思わずコメントしてしまう程の支持を得、全米では公開後口コミで動員が増え、興行収入ランキング3週連続1位をキープし、現在も世界中で大大大ヒット公開中と、まさに2013年を代表する映画なのです。

 なぜこの映画がそんなに評価され、皆が支持しているのか・・・その理由は大きく分けて2つあります。先ずは宇宙空間を完璧なまでに描いたその映像技術!!目の前に広がる無重力空間をどうやって撮っているのかさっぱりわからない。自分も本当に宇宙にいるみたいな浮遊感を味わえるわ、事故シーンでは思わず目をつむるわ、自分まで宇宙に放り出された感覚になるわで、これまでも宇宙を舞台にしたSF映画の名作、大作はたくさんあれど、誰もが全く体験しえなかった映像が目の前に広がります。
JP-Pub photosub3-GVTY.jpg

 本作は2Dでの上映もありますが、ここは猛烈に3Dをお薦めします!!!!まだ3D映画をご覧になったことがない方だったり、ずっと観ていないと言う方も多いと思いますが、本作を3Dで観たらたまげます。3Dと言えばジェームズ・キャメロンですが、この映画を観て地団駄踏んで悔しがっていると思います。本作を監督したアルフォンソ・キュアロン監督自身、自分の思い描く世界観を映像化するのにまだ技術が追い付いていなかったため、本作の製作に4年半をかけた程です。もう百聞は一見にしかず、観ればこの映画の凄さがわかります!!!もう断言です!!(しかも本編尺が91分!!)

  そしてこの映画の素晴らしさはそんな映像技術ばかりが目立って凄いように思われていますがそれ以上に語られるテーマの深さとその強さにあります。(アルフォンソ監督と息子さんのホナス・キュアロンの共同脚本。)
本作のベースは宇宙に取り残された2人が地球に生還しようとする、いわゆる“行って、戻ってくる”だけの話です。そんなシンプルな話なのに生命力の逞しさそのものが見事に描かれています。もう本当に素晴らしい!!ちょっと追記するとライアンは幼かった娘を亡くしていて、生きることを諦めている女性であると言う背景があります。宇宙で仕事をするという類まれな経験をしていてもなお、生きることを謳歌出来ず、むしろ彼女の中に閉ざされた宇宙があるかのようです。でもその彼女が死に直面し、そこから生還するというまさに“生(:個としての生)”と自分を取り戻すための“生(:自身を生きる)”の両方を死に物狂いで手に入れようとするのです。もうこの“生を奪還する”ライアンを演じるサンドラ・ブロックの美しさ、力強さといったら・・・。
JP-Pub photosub1-GVTY.jpg
(ライアンに辛い過去がある、という設定はサンドラ姉さんのアイディア。それがこの物語により深みを与えています。)

加えて、それをフォローする宇宙飛行士マットを演じたジョージ・クルーニーがまた良い!!!パブリックイメージそのままの優しくて、ジョークがうまくて、でも頼れる兄貴ジョージがまんま役に反映されていて、またもやジョージに惚れてしまった!
JP-Pub photosub2-GVTY.jpg
(ジョージとなら宇宙空間に二人でも耐えられる!)

「アバター」公開時、“これであなたの映画の見方が変わる”と言った、“映画館で観るべき映画”であることが謳われましたが『ゼロ・グラビティ』はまさにそういった映画の現段階の頂点であると言えますし、本作を観た方がその年の年間ベスト1、いやオールタイムベストに挙げても全然おかしくありません。とにかく、映画が好きな人なら絶対この映画は観ないと損!損!ですし、映画をほとんど観ない方にこそ是非観て貰って「映画って凄い!」と思って貰いたいのです。
本作は今後映画史を語る上で必ず残る1本です。大事なのでもう1回言いますが、3Dがお薦めです!!!
By.M

☆おまけ画像☆ 〜『ゼロ・グラビティ』来日記者会見〜
CIMG0940.JPG
(左からプロデューサーのデイヴィッド・ヘイマンさん、サンドラ・ブロックさん、アルフォンソ・キュアロン監督。)

CIMG0944.JPG
(仲良しだね!)

CIMG0929.JPG
(49歳でこの美貌。サンドラ姉さん曰く、「お金とスタイリスト&メイクさんのおかげ」だそうで。)

(C)2013 Warner Bros.Ent.All Rights Reserved.

カテゴリ

2015年9月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30