『ダイアナ』

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 10月だと言うのに暑さが戻って何ですかね?まんまと体調を崩した女住人Mです。
さて、本来秋の気配が充満するこの季節はどことなく寂しい気持ちになってしまうものですよね。残念ながらそれは来週以降にお預けっぽいですが、今回はこれからのおセンチな季節にぴったりな作品、10/18(金)公開の『ダイアナ』をご紹介します。
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 本作はダイアナがチャールズ皇太子と別居し、二人の王子とも離れ暮らしていた1995年から1997年8月31日に亡くなる迄の2年間に焦点が当てられています。ダイアナの最期に一緒だったドディ・アルファイドが最後の恋人と言われていますが本作ではその前に付き合っていたハスナットとの恋愛が主軸です。(そんな方がいたんですね。)
 ご存知の通り、民間から王室入りしたダイアナはその美貌と伝統に囚われない生き方で国民の支持を得、それはイギリス国内だけでなく、世界中、特に日本でも絶大なる人気を得ていました。世界中の人々から愛されるダイアナでしたが、私生活では夫は36年間も不倫をし、別居のため子供たちとも滅多に会えず、孤独の中にいました。そんな中でのハスナットとの出会いはダイアナのこれまでの人生を一変させます。

(ハスナットを演じるのはTVドラマ「LOST」のサイード役でお馴染のナヴィーン・アンドリュース。)

この映画ではダイアナがプリンセス・ダイアナである前にどれほどただ一人の人間でありたいと願っていたかが印象的に描かれます。ハスナットと会いたくて、カツラを被ってパパラッチを欺いて待ち合わせ場所に登場したり、彼のために慣れない食事を作ったり、駄々をこねたりする様子は本当にどこにでもいる恋する普通の乙女なのです。そりゃダイアナさんの毎日は一般人では想像出来ないほどプレッシャーの日々です。だからありのままの自分を無条件に受け止めてくれるハスナットは白馬に乗った王子様だったんでしょうね。

 でも、注目度の高いダイアナをパパラッチが放っておく訳はなく、ハスナットの密会もすぐにスクープ記事となるのです。そこまでのハスナットは器の大きな大人だったのですが、やはり実際スキャンダルの中心人物になってしまうと、「こんなハズじゃなかったよ。ちょっと困るよ。」となりますが、まぁ致し方ない感は否めません。ただ、ダイアナがドディ氏と一緒に事故死してしまうに至る理由にハスナットが深く関係していたかも・・・となると、それは運命のいたずらとしか言えません。世界中の多くの人から愛されていたけれど、たった一人の人の愛だけは得られない・・・悲しいことこの上ないです。ダイアナが多くの人の心を惹きつけたのは彼女が完璧な人間だったからではなく、人間としてのほつれがあったからこそ、その危うさ、不完全さを保ちながら意地らしいほど闘っていた様が感じられたからなのかな?とこの映画を観て思ったりもしますが、描かれていることのどれだけが事実であるかを判断するのは今の段階ではまだ難しいですね。何れにせよ題材としてなかなかチャレンジングなのでいろいろな見方が出来る気がします。
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(人道支援活動を積極的に行っていたダイアナの心を支えていたのもハスナットだった!?)

 ただ、ダイアナと言う大役を受けたナオミ・ワッツに関しては流石だね、と意見は一致するでしょう。これまで2度もアカデミー賞主演女優賞にノミネートされている彼女ですら、この大役のオファーは2度断ったらしいです。彼女にとってもチャレンジングな作品だったんでしょうね。純粋に愛を求めるダイアナをあの独特の眼差しで表現したナオミ・ワッツは上手い!としか言いようがありません。
この映画を観るとTVの報道から受けていたダイアナさんとは全く違った印象を受けると思うので、是非、スクリーンでご堪能下さい♪

By.M
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