『ルビー・スパークス』

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 2/14はハッピー・バレンタイン!女住人Mです。さて、この日を境に新しい恋が始まったなんて方もいらっしゃるでしょうが
今回はそんな方にもお届けしたい『ルビー・スパークス』をご紹介します。ふふふ。
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 主人公は天才作家として華々しいデビューを飾りながらも10年もスランプに陥り、2作目が書けないカルヴィン(ポール・ダノ)。ある晩、素敵な女の子“ルビー・スパークス”(ゾーイ・カザン)が出てくる夢を見たカルヴィンは彼女を主人公に小説を書き始めるのですが、朝起きるとなんとルビーが現実の存在として現れちゃった!タイプライターを叩けばルビーは自分の思い通りにどんどん魅力的になっていく!本作はフィクションと現実の世界を飛び越えた所で始まった二人の恋の行方を描きます。

 本作は2006年随一の愛され映画「リトル・ミス・サンシャイン」のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス(ご夫婦)監督の6年ぶりの新作。主演のポール・ダノが製作総指揮を担当し、ゾーイ・カザンも製作総指揮と脚本を担当、しかも二人はプライベートでも恋人同士と言う、愛溢れる布陣で作られていて、「(500)日のサマー」とかが好きな方にはたまらん1本となっています。
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(ルビーのファッションもたまらなく可愛いね♪)

 カルヴィンが恋するルビーは彼の妄想から作り上げられた理想の女子なので、彼は絶頂に幸せな恋愛関係を楽しむのですが、次第とルビーはカルヴィンへの物足りなさや、「う〜ん、ちょっと違う」といった感情を持ち始め、二人にはズレが生じます。が、カルヴィンがタイプライターで打てばルビーの性格や設定はどんどん変化するので、カルヴィンは思うままにルビーを自分好みに変えていくのです。これって現実でもありますよね〜。自分色にどんどん染めたがる人、逆に自分に無理して相手が喜びそうな方向で考え方を変えたりなどなど。でもそれって、どんどん息苦しくなって、「何なんだ〜!!オレこんなんじゃね〜」ってなるんですよね。そして、ありたい自分といる自分とのギャップに悩み、「今、二人でいるのに一人より厳しいっす、オレ」ってなるのが恋愛における一番の悲劇な気もするのです。(これは結婚をしていてもそうな気がしますの〜)。
一見、ポップな感じで彩られる本作ですが、実は描かれていることは結構エグいと言うか、リアル過ぎて痛くて、それ故、過去の恋愛や今の恋愛を思って、うぉ〜っとなっちゃうんですよね。
 物語の後半で迎えるこの映画のクライマックスはまさに恋愛におけるある事実を何ともダイレクトに描いている、【映画史に残ります認定】をしたくなるシーンなので、これは是非お見逃しなくですよ。なんか、凄いヘビーな映画のように取られそうではありますが、カルヴィンはこれまでの恋愛では得られなかった経験をすることである決意をし、一つ成長することで、また1歩を踏み出しますので、ご安心を。
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(成長するカルヴィン。彼のマスト・アイテムがタイプライターからアレに変わるのもまた良いね)

 本作は誰もが経験する通過儀礼が描かれています。つうことは共感度数高めの愛され映画ってことですよ!
『ルビー・スパークス』は2/23(土)からシネマイクスピアリで公開です。
By.M
(C)2012 Twentieth Century Fox

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