『ムーンライズ・キングダム』

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 みなさん、こんにちは女住人Mです。今回ご紹介する映画はまだまだ寒いこの時期、見た人の心をホコっとしてくれる
2/8(金)公開の『ムーンライズ・キングダム』です。
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 主人公はニューイングランド沖にある小さな島に住む12歳のサムとスージー。二人は出会ってすぐシンパシーを感じ、文通を始め、そうする中でそれぞれに孤独を感じていた二人は家を出て駆け落ちをしてしまいます!向かうのはサムが憧れていた場所、“3.25海里 潮流口”。自然が残った美しいこの入り江を二人は“ムーンライズ・キングダム(月の昇る王国)”と名付けます。しか〜し、子供2人が駆け落ちしたことは大事件!大人たちは大慌て!さてこの小さな島での愛の逃避行はどうなちゃうの?と言う物語です。
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 本作の監督はウェス・アンダーソン。これまで「ロイヤル・テネンバウムズ」「ライフ・アクアティック」「ダージリン急行」「ファンタスティックMr.Fox」と言ったファッションと音楽とポップアートが融合しまくる、もうシャレオツ感満載の映画を撮り続けてきた、シャレオツ番長。(対するシャレオツ女番長はフランシス・フォード・コッポラの娘・ソフィア・コッポラですかね。因みに本作の脚本はソフィアのお兄ちゃん、ロマン・コッポラが手掛け、従兄弟のジェイソン・シュワルツマンも本作に出演。)もうその世界観は毎度ながらに完璧過ぎて付け入る隙なんてありゃしない。とにかく世界中のサブカル系映画ファンや映画評論家たちといった特定のファンにはずっと評価されてきましたが、本作『ムーンライズ・キングダム』は公開されるやいなや、「チャーミングやわ〜」「キュートやわ〜」と一般の観客からも絶賛の嵐でウェス作品最大のヒットを記録。本年度のアカデミー賞脚本賞のノミネートを始め、数々の映画賞に受賞&ノミネート中なんです!

 スージーの家がまるでドールハウスに見まごうカメラワークからスタートする映画冒頭から、もうその完璧さにグゥワシ!と心は鷲づかみ。スージーちゃんの衣装から、サムのボウイスカウトアイテムや、途中登場する物語の語りべのおじ様までもうどこを切り取ってもラブリー、ラブリーでもうたまらんば〜い!もちろん、映画のそういったルックスだけでなく、感受性が豊かだけどタフネスも兼ね備えるサムとスージーのキャラクターや、二人の淡い初恋物語、それに翻弄される大人たちのドタバタ物語・・・そしてそれが運ばれる行く末は何とも素敵なエンディングで、ほんわか気分になること間違いなし!主演の二人は映画出演が初めてですが、その脇を固めるのがウェス組常連キャスト以外にもボーイスカウトの隊長にエドワード・ノートンだったり、冷酷な福祉事務局員役にティルダ・スウィントン(「ナルニア国物語」の白の魔女」)だったりと超豪華なので、がっつりサポートしてます。そして今回ウェス作品初出演のブルース・ウィリスが「ダイ・ハード」的な要素を一切排除した警官を演じ、こんな繊細でキュートなブルース・ウィリス見たことがない!と言うインパクト大な役回りで、よりこの映画で輝く存在に。こんなに彼が素敵だったのは「こちらブルームーン探偵社」以来ですよ。
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(頼りない隊長エドワード・ノートン率いるボーイスカウトの面々もまたカワユス)

 役者たち自身がウェス・アンダーソン監督との仕事を切望し、集まり、作り上げている作品なので、もうそのチーム感にも胸熱です!エンドクレジットに至るまで、完璧過ぎるウェス・ワールドを是非ご堪能下さい!!

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(「安いギャラで長時間撮影にかかるアート映画をウェスと作りたいから、他の映画で頑張って儲けているんだぜ、ぐっはははっ」
By.ウェス組常連・ビル・マーレイ)

By.M
(C)Focus Features

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