『夜のとばりの物語』

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 皆さんこんにちは、夜の散歩が大好きな女住人Mです。
今回ご紹介するのは夜のとばりがおりた頃に古びた映画館で語られる
6つのお話をモチーフにしたアニメーション『夜のとばりの物語』です。
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 本作はフランス・アニメーション界の鬼才ミッシェル・オスロ監督の最新作。日本でもオスロ監督の「キリクと魔女」、「プリンス&プリンセス」、「アズールとアスマール」は公開されていて、どの作品も一度見ると忘れられないインパクトがあります。私がオスロ監督の作品で初めて見たのは「キリクと魔女」でそのエキゾチックな色彩、緻密な色の重なり、シンプルでストーレート、だけど寓話的でちょっと変わった物語に「こんなアニメに今まで出会ったことがない!」と衝撃を受けました。オスロ監督はフランス人ですが幼い頃、ギニアで過ごしていたそうで、その記憶があの世界観を生み出しているのかな?と。
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 物語は古い映画館で働く映写技師と少年と少女がある不思議な装置を使って様々な時代の様々な国の登場人物に変身して、6つの物語を紹介していきます。
それは呪われた一人の青年を好きになった姉妹の話だったり、村の風習によって生贄にされそうになる美しい少女を助けようとする青年の話だったり、婚約者がいる娘を愛してしまった青年の話だったり・・・全ては愛にまつわるおとぎ話で影絵を使ってそれは表現されます。
オスロ監督曰く、影絵はシンプルだけど神秘的な絵が作れるのでその手法でアニメを作るそうですが、まさに本作も登場人物は黒く塗りつぶされた影、と一見単純なのですが、背景はものすごく繊細に描きこまれていて、光と影のそのコントラストは本当に圧倒されます。登場人物だって影ではあるのですが、衣装だったり髪型だったりが、本当に細かく表現されていて、すごくリアリティがある。とにかくオスロ・アニメの世界観は溜息が出るほど美しいですし、こういった色彩豊かなアニメは(フィルムでなく)デジタル上映だとさらにその魅力が際立つんですよね。もううっとりです。
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(これを大きなスクリーンで見ると、たまりませんよ〜)

そして個人的なオススメ★ポイントは、今回6話あるうちの1つの物語「嘘をつかなかった若者」で、俳優の西島秀俊さん(a.k.a西やん)が初めて声優にチャレンジされていること!!出番は多くはないのですが、この物語の独特の雰囲気、そして少し悲しい情景に西やんの声はピッタリ映えます。目を閉じて聴きたい、でも絵が綺麗だからそういう訳にもいかない・・・私はジレンマと戦いました。

 とにかくオスロ監督が作り出す絵の美しさはどんな言葉を重ねても伝わらないので、百聞は一見にしかず、是非スクリーンでお楽しみ下さい!『夜のとばりの物語』は6/30(土)からシネマイクスピアリにて公開です。

By.M
(C) 2011 NORD-OUEST FILMS - STUDIO O STUDIOCANAL

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