『レヴェナント:蘇えりし者』

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 かつて豪雪エリアに5年間暮らして辛かった男住人Aです。皆さんこんにちは。
かなり春めいてきた昨今ですが、この作品を観るとなんだか真冬に逆戻りしそうです。
今年のアカデミー賞をおおいに沸かせた「レヴェナント:蘇えりし者」(4月22日公開)をご紹介します。
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 それにしても、アカデミー賞はやっぱりダテじゃないですね。
とにかく今回、ディカプリオがものすごいんです。
今まで主演男優賞をさんざんジラしてきたのも、この作品でディカプリオのキャリアに一つのピークを持ってくるための作戦だったのではないか?、とさえ思えるほどです。もう本当にトラウマ的な素晴らしさでした。
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そもそも今回の役ヒュー・グラスはやたらひどい目に遭い続けます。
その1 クマにボコボコにされる
その2 悪い仲間に目の前で息子を殺される
その3 トドメに寒い未開の地に置き去りにされる

こんな身も心もボロボロ状態の役柄ゆえ、ディカプリオは今回あまりしゃべりません。
でもその"語らずの演技"がとても良い!!
しゃべらないことでかえって魂が透けて見えてきそうな、そんな感覚でした。
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あるいはもしかしたら、この映画の本当の主役はスクリーンいっぱいに描かれる「自然」なのかもしれません。この映像の重厚感がまたものすごくて、冒頭からこの作品が「ただものではない」ことが分かります。
(絶対に大きなスクリーンで見ていただくことをおすすめします!)
そんな過酷な自然に真っ向から対峙して演じた今回のディカプリオ。
役者さんというのは、作品に命を張る瞬間があるのですね。

 最高の作品で悲願のオスカー受賞を果たしたディカプリオ兄貴の入魂演技を、ぜひ見届けてください!

★おまけ★
 5度目のオスカー・ノミネートにして主演男優賞を獲得したレオさまが緊急来日!
記者会見に参加してきましたのでその模様をお届けします。
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「オスカー受賞おめでとうございます!」の祝福の拍手にちょっと照れ笑いのレオさま。
プライベートを含め15回は来日しているけれど、これまで桜の開花時期に来たことがなかったので今回の来日は本当に楽しみにしていたそうです。

「オスカーを受賞したことで今後の役者人生に変化はありますか?」の質問には・・・
「数週間前に受賞したばかりなのでこれから自分がどんな風に変わっていくのかは全くわかりません。私としては全く変わらないことを望みます。受賞したことはとても名誉なことですがただ私が仕事をしているのは賞を得るためではなく、やはり自分がもともと持っていた夢や理想を追求したり、そして最高の映画を作り上げることが今でも私の夢なんです。」とレオさま。

それでも家のリビングに飾ってあるオスカー像を友達が「見せて!」と好奇心をもって遊びに来てくれることが嬉しいんだ、と本音を語るシーンも。
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レオさまは休養宣言をしていたのですが、それを撤回してこの役を受けましたがその理由に関しては、脚本を読んで惹かれたこと、監督のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督のファンだったこと、そして監督といつも組んでいる撮影監督のエマニュエル・ルベツキと仕事が出来ることの3つをあげました。

とにかく、撮影現場は映画的な体験として独創的だった、と語るレオさま。
「映画を作っているというよりも壮大な旅に出かけたような気分でした。監督が全て自然光で撮りたいと思っていたので、1日8~9時間リハーサルをし、撮影監督のルベツキが言う"マジックライト"という魔法の光の中で撮影出来たのは1時間半だけ。
我々はまるで演劇の舞台に臨んでいるようでした。
過酷な状況だったからこそ、こういう作品が出来上がったと思います。監督はとても情熱を注いで、画期的なことをしました。今後、この映画を振り返った時、監督がこれをやり遂げたことがとても評価されると思います。」と本作がこれまでの撮影現場にはない特別なものだったことを語りました。
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本作で「インセプション」で共演したトム・ハーディさんを共演相手としてレオさまが監督に直談判したことについては・・・
「彼みたいな才能ある共演者がいると自分も高められます。「インセプション」で共演してから親しくなりました。彼は男らしさや強さを持っているけれど共感出来る部分もあって、あの年代の俳優の中で最高だと思っています。それで監督に彼を起用してくれと頼みました。彼と共演出来たことは光栄だったし、是非また仕事がしたいです。」とべた褒め。
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(「マッドマックス 怒りのデス・ロード」での存在感も印象深かったトム・ハーディ)

 この来日記者会見が本作の最後のプロモーションだったこともあり「この場をもって本当の意味でこの映画が終了する、だからちょっと安堵しているんだ」と語ったレオさまは記者からの質問の一つ一つに本当に丁寧に答えてくれました。その受け答えを見るにつけ、この作品でもってオスカーを受賞したことも含め、レオさまにとって本当に誇らしい1本なんだろうな、ということがヒシヒシと伝わってきました。
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前日のジャパンプレミアでも多くのファンに祝福されたレオさま。今後、どんな映画に出演するのか本当に楽しみですね。
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