『幸せをつかむ歌』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。2月29日(日本時間)にアカデミー賞の発表がありましたね。今年もいろいろなドラマがありつつ、一番の話題はレオナルド・ディカプリオ、悲願のオスカー受賞でしょうか。オスカーを受賞した作品のいくつかはシネマイクスピアリで上映中、もしくは今後上映が決定していますので是非スクリーンでご堪能ください。さて、今回ご紹介するのはアカデミー賞常連女優と言えば・・・で多くの方が思い浮かぶこの方の最新作をご紹介します。そう、メリル・ストリープ主演の『幸せをつかむ歌』です。
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 どんな役がらでも全て自分のものにしてしまうメリル・ストリープ。料理上手な主婦やマーガレット・サッチャー、はたまた魔女まで自由自在に演じるメリルの今度の役はロック・シンガーのリッキーです。彼女は母という立場と自分のやりたい夢(=音楽)を天秤にかけ、自分の夢をとった女性です。売れっ子にはなれなかったけれど、今でもバーのステージで歌い続けています。そんな彼女が離婚で傷心な娘ジュリーを励ますために20年ぶりに家族の元に駆けつけるのですが、母親らしいことはずっとしてこなかった上に、ジュリーにとっては自分を捨てた母親。二人の距離がすぐに近くなることはありません。漂うのは"何を今さら・・"感なのです。
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 でもリッキーもそんなことは百も承知。自分の生き方に罪悪感がない訳ではないけれど、それを今さら変えられないし、ましてや過去の自分の行動は変えられない。自分の娘はやっぱり大事だし、今から何か出来るなら彼女の助けになりたい。でも自分には出来ないこともある。だからやれることをやっていくだけよ~、というスタンス。それがリッキーなのです。自分の母親がリッキーみたいだったら正直困るな~、と思わなくもないですが、ジュリーも我らもいっぱしの大人ですし、自分の母親が自分のために何かを犠牲にするのもな~とか、ここまで自分を持っている母親を前にしたら、周りの方が受け止めちゃうよな~と思ったり。こう考えちゃうのもメリルの演技に圧倒されている証拠なのかもしれません・笑
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リッキーはいささか極端な母親だとは思うのですが、「じゃあ母親は自分のやりたいことを純粋に求めちゃダメなの?」と彼女が吐露する時、「女だって、母親だって、ほしいものはほしいと言っても良いじゃないか、幸せに強欲ってそんなに悪いこと?んなことないぜ~!」とリッキーの歌に合わせてついつい心のこぶしを上げてしまう自分がいたのでした。これもやっぱりメリルの演技のなせる技?!さすがオスカー常連女優!
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(リッキーの息子は「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」ほかのバッキー・バーンズことウィンター・ソルジャー役で人気急上昇のセバスチャン・スタンが演じてます。注目!)

そして長い人生、取り返しがつかない失敗をしてしまうこともありますが、人生は一度失敗しても終わりじゃない。終わらせてしまうのは自分だから、終わらせないようにすることが出来るのも自分だぜ~、とリッキーの叫びに感化され、これまた心のこぶしをあげてしまうのでした。
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リッキーの娘ジュリーを演じるのはメリルの実の娘メイミー・ガマー。本当の母娘だからこそ滲み出るやり取りも注目です!
"メリル劇場"を心ゆくまま堪能出来る『幸せをつかむ歌』は3/5(土)からシネマイクスピアリにて公開です。

By.M
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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