『アーロと少年』その1.

|

 まだ寒い日が続きますが春の訪れももうすぐですね、こんにちは女住人Mです。
今回はディズニー/ピクサー最新作3/12(土)『アーロと少年』の公開に先駆けて来日されたピクサー初のアジア系監督ピーター・ソーン監督とプロデューサーのデニス・リームさんによる記者会見に行ってきましたので、その模様をご紹介します!
Thegoodmain.jpg

 もしも地球に隕石がぶつからず、恐竜たちが絶滅どころか進化を続け、恐竜だけが文明と言葉を持つようになっていたとしたら・・・。そんな"もしも"の世界を舞台に大きいけれど弱虫の恐竜アーロと小さいけれど怖いもの知らずの少年スポットの友情を描く物語、それが『アーロと少年』です。

 ソーン監督のご両親は韓国人、お父さんは日本でお生まれになっているということで小さい頃から日本のアニメや映画に触れ合っていたそうです。
「両親は70年代にNYに移住し僕はそこで育ちました。映画が大好きなお母さんと映画館に行ってたくさんの映画を観ました。母は英語が話せなかったので僕がセリフを説明して・・・でもそんな母でもアニメーションなら僕の説明がいらなかった。なかでも「ダンボ」には深い思い入れがあります。僕の説明がなくても母が涙を流していたんです。それはとてもパワフルな経験として心に残り、その後アニメーションが持つ力、普遍性を深く考えさせられる思い出になりました。」とアニメーションへの愛を熱く語るソーン監督。
CIMG4622.JPG
あれ?でも監督ってどこかで見たことがありませんか?実はソーン監督、「カールじいさんと空飛ぶ家」の少年ラッセルのモデルなんだそうです。監督のお人柄が想像できますね。

 初来日だったプロデューサーのリームさんも2/3がピクサー30周年の記念日であることを伝え、ピクサーアニメーションの素晴らしさについて「ピクサーのアーティストの全てが情熱と愛を映画に注いでいます。それが映画の1シーン、1シーンに表れていて、ベストを尽くそうとする姿勢にも繋がっている。だからこそ本物の感情、絆が作品にしっかり刻まれているんです」と語りました。
CIMG4617.JPG

 そして二人の来日をお祝いすべく、日本語吹替版キャストの安田成美さん(アーロのママ役)、石川樹くん(アーロ役)、物語の中でアーロが出会うTレックス一家の声を担当する松重豊さん(ブッチ役)、八嶋智人さん(ナッシュ役)、片桐はいりさん(ラムジー役)が登場!
CIMG4624.JPG

「こんな素敵な作品を作った監督さんはどんな方だろう、とお会い出来るのを楽しみにしていました」と安田成美さん。アーロの声を担当した石川樹くんは「怖がりで臆病なアーロが初めての友達スポットのために勇気を出していくところを心込めて演じました」とコメントしました。
CIMG4643.JPG

「アルプスの少女ハイジ」が大好きでそこから芸名も取ったと語る片桐はいりさんは映画を観た時にアルプスを思い出したとの事。それについてジブリ映画が好きだと語るソーン監督も「アルプスの少女ハイジ」をご覧で「今回、地形の造形はアメリカの北西部の山々を参考にしたのですが、頂は尖ったようにしてあってそれはアルプスをイメージしました。山がピンク色に光っているところ、アニメーションに照明をあて温かい色に変わっていくところは「アルプスの少女ハイジ」のイメージもあります。あの色をジョン・ラセター監督(製作総指揮)はアルパイン・グロー(山の光)と表現するんですよ。なので片桐さんの指摘は当たっていますよ。」と語り、はいりさんと監督さんの映画談議に花が咲きました。
CIMG4645.JPG

 本作では種族が違うアーロとスポットの友情とそんな二人はずっと一緒にいられるのかが描かれています。それに因み"友情"にとって大切なことは?と問われ、「友情とはお互いを信じることです。相手を尊重しながら信じることで友情は保てるんじゃないかと思います」と安田さん。
CIMG4628.JPG

 松重さんは「アーロと少年の友情に何が感動したかというと大前提に許し合うという気持ちがあって・・・、この作品を観てそれを感じとめどなく涙が出てしまったのですが、民族同士や国同士の友情も許し合うことから始まるんじゃなかろうかということまでも僕たちの心に訴えかけるものがありました。」とコメント。
CIMG4630.JPG

 八嶋さんは「許したり、信頼することが生まれるということは自己肯定から始まると思っています。自分をちゃんと認めて、見付けることは他の人と自分との違いもわかって互いを尊重出来るようになる。この映画の中でも自分を肯定する所から他者の肯定が始まるということが描かれていると思います。」とコメントしました。
CIMG4634.JPG

 この日はバレンタイン直前ということで、ソーン監督とリームプロデューサーに"友情の証"の友チョコが日本語吹替版キャストの皆さんからプレゼントされました。
CIMG4664.JPG

CIMG4666.JPG

登場した巨大チョコエッグに監督も「Kawaii(カワイイ!)」を連呼。友情の証に監督はキャストの皆さんをピクサー本社にご招待することを約束し、「ピクサーのみんなの努力で作られた映画で皆の心と愛が詰まっています。テーマは家族、勇気、もちろん友情です。皆さんの中にある愛と友情を通して観客の方がそれらの強さを見つけて下さると嬉しいです。」と最後にメッセージを送りました。
CIMG4691.JPG

CIMG4690.JPG 
 この映画をきっかけに新しい"友情"が芽生えた心温まる記者会見でした♪

By.M
(C)2016 DISNEY/ PIXAR

カテゴリ

2016年3月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31