M(コジレ島の女住人): 2016年4月アーカイブ

『ズートピア』

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 皆さんこんにちは女住人Mです。世界中で大ヒット中のディズニー映画の新作がついに日本でも公開になりました!
今回ご紹介する映画は4/23(土)公開の『ズートピア』です。
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 舞台は動物が人間のように暮らす大都会、ズートピア。うさぎ初の新米警官ジュディは立派な警官になるため奮闘中。でも周りから一人前の警官として接してもらえず落ち込んでしまいます。そんなジュディがひょんなことからズートピアで起きている行方不明事件を捜査することに!しかも彼女を助けるのは街の全てを知りつくすキツネの詐欺師ニック。ズートピアで密かにうごめく陰謀を二人は暴くことは出来るのでしょうか?
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 本作は全米オープニング興行成績で「アナ雪」、「ベイマックス」の記録を越え週末No.1のスタートを切り、3週連続首位を獲得、現在も大ヒット中。そして日本より一足早く公開した世界各国の大ヒットを裏付けるかのごとく、その内容も素晴らしい!の一言です。

先ずはうさぎのジュディ、キツネのニックを始めズートピアの住人たちのキャラクターデザインがとっても可愛い!映画を観る前からそのルックスに心奪われている方も多いと思います。が、ただ可愛いだけでなく、動物行動学の観点から動物らしさの描写もキャラクターに活かされていて、動物たちはそれぞれの特性を象徴したような性格にもなっています。そういう細やかな人物(動物?)設定があるため、よりキャラがリアルだったり、魅力的にもなっているんですよね。だからとっても感情移入しちゃう。さすがディズニー!
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 そんな丹念なリサーチの元描かれた本作は物語を通して動物たちの本来の姿までも垣間見られるのですが、でもふと"ズートピア"に住んでいる様々な動物たちの日常は人間世界のメタファーなんだと気付かされます。ジュディは小さい頃から警官になりたいという夢を持っていますが、ジュディの住む世界ではうさぎはニンジン農家になるのが当たり前。それでも夢を捨てずに警官になるのですが、警官は屈強な大きな動物がなるものだし、ジュディは女の子なのでその志と裏腹にやりたい仕事には就けません。「誰もが何にでもなれる」と謳っている"ズートピア"でさえ、結局は偏見があって、現実は思うようにいきません。それって我々の社会、そのまんまですよね。
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 しかも、ジュディも散々偏見の目にさらされ、その痛みを知っていたにも関わらず、無意識に発した言葉で良き相棒となっていたニックを傷つけることにもなります。そんなつもりじゃなかったかもしれませんが無意識に発してしまったからこそ余計に人を傷つける言葉もあります。そう、いろいろな人種、ジェンダー、セクシャリティーの人々が生きている社会では、誰しもが被害者にもなり、加害者にもなりうるんですよね。
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ちょっと「マジメか!」な紹介文になってしまいましたが、映画自体は夢を追い、いろんな経験をしていくジュディの成長譚を描く物語とズートピアで起きていた事件の真相を探る謎とき物語との2つが主軸となっている、ワクワクドキドキのエンタメ・アニメーションです。小さいお子さんが楽しめるのは言わずもがななのですが、その根底に深いメッセージが込められているからこそ、大人まで楽しめて感動もひとしおなエンディングを向かえるのでした。

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 そしてシネマイクスピアリでは恒例のフォトロケも登場!

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シネマイクスピアリで「ズートピア」を観て、記念に写真も撮ってくださいね。
ジュディの帽子もご用意していますよ。

By.M
(C)2016 Disney. All Rights Reserved.

『スポットライト/世紀のスクープ』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。GW目前で新作映画が続々公開される中、今回は本年度アカデミー賞主要6部門ノミネート、作品賞・脚本賞をW受賞した4/15(土)公開『スポットライト/世紀のスクープ』をご紹介いたします。
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 ボストン・グローブに新任編集局長バロン(リーヴ・シュレイバー)が就任、地元のカトリック神父ゲーガンが児童に性的虐待を加えた事件に興味を持ち、特集記事欄<スポットライト>のチームにこの取材を命じるところから物語は動き出します。
担当する記者たち4名は事件に関わった弁護士、被害者たち一人一人に地道に取材を重ね、この事件がゲーガン神父だけの犯罪にとどまっておらず、しかも教会もその事実を知っておきながら長年に渡り隠ぺい工作していた可能性があることを突き止めます。
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(記者を演じた役者陣の見事なアンサンブルも見所!)

 何とも胸くその悪い事件です。
映画の中で実際に起きた事件を克明に描写するシーンはありませんが、子供の頃に被害に遇い、今は大人になった被害者たちがある者は怒り、ある者はその癒えぬ傷を抱え涙ながらに記者に告白します。もう胸が締め付けられるばかりです。
子供たちの信仰心と社会的に弱い立場であることを利用しての犯罪のため、この事件のたちの悪さはより際立ちます。
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 <スポットライト>の記者たちも取材を進めるうちに事件がまさか自分たちのこんな近くで起きていることに、その数の多さに驚きます。一方でこの事件が明るみになった時、信仰が生きる支えになっている信者たちの信仰心までも揺るがしかねないことに、どう責任を持てばよいのか戸惑うシーンも描かれます。
「ボストン・グローブ」の定期購読者も53%がカトリック信者であることもリスクの1つとなります。でもだからと言ってこのスキャンダルに蓋をすべきではないと良心と正義に基づき真実を伝えようとします。
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 そして取材を進めていく内に、これまで充分に記事にしていなかったこと、過去にもっと早く記事にすることが出来たタイミングがあったことを知り、後悔し、それ故この事件をうやむやには出来ない、と決意を新たにするのです。
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我らが何かを決断する時でも、ここまでのセンセーショナルな事件が絡んでいなくても、それは本当に正しいことなのか、こっちを選んだ方がうやむやに出来るんじゃないか、そう考える局面は少なからずあると思います。
そう言った点では本作はジャーナリズムを描く映画でありながら、何をもって仕事を全うするか、というリーマン魂を震えさせる映画としての魅力も持っています。見かけは派手に思える業務でもそれを支える一つ一つの仕事は往々にして地味で地道なものです。私はこの映画を観て、胸くそ悪いと思ったと同時に記者たちの真摯な姿に胸アツにもなりました。
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 本作の監督・脚本はトム・マッカーシー。俳優としても活躍しながら、過去には「カールじいさんの空飛ぶ家」の脚本も手がけたりと、その手腕も高く評価されています。本作の脚本も無駄がなく、ストレート、加えて緊張感たっぷりな演出で彼のセンスが光ります。最後に訪れる切れ味抜群なエンディング、そのカタルシスとズッシリ胸に響く余韻、是非スクリーンでご堪能ください。

★おまけ★
 本作の公開を記念して記者の一人サーシャを演じ本年度アカデミー賞助演女優賞にもノミネートされたレイチェル・マクアダムスさんが初来日!日本外国特派員協会での記者会見の模様をお届けします。
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 本作の役作りのために実在のモデル・サーシャさんと何度もやり取りをし実際にも会いに行ったレイチェルさん。
「一筋縄ではいかない仕事だと知りました。現代ではジャーナリズムの精神は失われつつあると言われていますが素晴らしい仕事であることに変わりありません。この映画を多くの人に観て貰う事で、普段あまり知られていないジャーナリストの方々の仕事に文字通りスポットライトを与えることが出来たことが嬉しかったです。」とレイチェルさん。
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 「何よりもジャーナリズムが素晴らしいと思ったのは、長期的な調査をしているとこれで記事が書けるというところに辿りつくのに時間がかかります。報われなくても日々、これが正しい方向なんだと信じて進まなければいけない。劇中の中でも「暗闇の中で手探りの中進んでいる」というセリフがありますが、彼らの仕事が何かの形で結実すること、それを信じ続ける心というのは素晴らしいと感じました。」とジャーナリズムの魅力についても語りました。
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 自身のキャリアの中でもこれまでにない素晴らしいキャストとの共演を楽しんだレイチェルさん。
キャストの皆さんとは1つの家族みたいだったそうで、現場でのムードメーカーだったマーク・ラファロさんとの共演については「シリアスな現場であっても楽しい思いをしても良いんだ、と彼から学びました。監督もそういう方で題材に対してのリスペクトはあるけれど同時に現場の雰囲気は軽くなるようにしてくれました。
通常、現場が楽しいと私の場合作品自体はあまり出来が良くないんですが(笑)こんな素晴らしい作品が生まれることもあるんだ、というのは発見でした。」と撮影当時を思い出しながら楽しそうに笑顔で答えていました。
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 レイチェルさんと言えば、ラブストーリーもののヒロインという印象も強い可愛らしい女優さんですが、本作をきっかけに、語られなければならない物語、声なき者に声を与える、そういう映画にも出演したいと感じたそうなので、これからのレイチェルさんの活躍がまた楽しみですね。

By.M
© 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC,© 三木匡宏,© MASAHIRO MIKI

『ルーム』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。春休みは終わり新学期、新年度がスタートしましたが、これから映画業界はゴールデンウィークに向け、また魅力的な作品が続々と公開になります。今回は本年度アカデミー賞作品賞、監督賞ほか4部門にノミネート、見事主演女優賞に輝いた4/8(金)公開『ルーム』をご紹介いたします。
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 ママ(ブリー・ラーソン)は7年前に誘拐、監禁され、この[部屋]でジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)を出産。彼は生まれてこの方、外の世界に出たことがなく、この[部屋]だけが世界だと信じています。ある日、ママはついにここから脱出することを決意します。失くしたものを取り戻すために、ジャックに本当の世界を見せるために・・・。
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 あらすじだけを聞くと、監禁された親子の壮絶な逃走劇、といったサスペンスチックな怖い映画なのかな、と思う方もいらっしゃるようですが、前半は[部屋]の中しか知らない息子に一生懸命愛情を注ぐ母の姿を息子の眼差しを中心に描き、物語の後半は親子が[部屋]から脱出した後のことが描かれ、それこそが本作のテーマとも言えます。
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 この映画をちゃんと知っていなくても"子役の子の演技が凄い"映画というので何となく知っているよ、という方も多いと思います。その通りでジャックを演じるジェイコブくんの演技は、噂以上に本当に凄い!健気に一生懸命生きているジャックを見るにつけ、なんとか二人がこの[部屋]を出られる日が来るようにと観客も必死に祈りながら見続ける訳ですが、あるきっかけでついに彼は外の世界への脱出に成功するのです。初めて知るどこまでも広がる空、眩しい太陽の光。そんな我らにとってごくありふれた[世界]に戸惑い、恐怖を感じながらも必死に助けを呼ばなければと行動しようとするジャック。当時ジェイコブくんは8才だったそうですが、もうその演技力たるや!映画の前半と後半を繋ぐ重要なこのシーン、間違いなく主演男優賞受賞級!!
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そして、ついにもとの[世界]に戻ることが出来た二人。でもめでたし、めでたし、となる訳もなく、ここからが本番と言わんばかりに二人に現実が襲いかかるのです。奪われたものを取り戻そうとする二人。でも二人に、特にママにとって失くしたものは一生取り戻せないものばかりなのです。誘拐されたことで一方的に失った時間、あるハズの想い出・・・。元の現実になかなか適応出来ないママに比べて、水を吸収するスポンジのように[世界]を学んでいくジャック、その対比が時に残酷に見えることも・・・。
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加えてマスコミや世間からの興味本位の視線を受け、[部屋]からやっと解放されたにも関わらず、皮肉にもママは心の中の[部屋]という監獄に囚われてしまうのです。でもそんなママの心はジャックの一言、一言で次第と解き放たれていきます。守られる側だったジャックが期せずしてママを守る側へと立場を変えていく。子供の成長って凄いんだな、と純粋に思えるシーンとなっています。

 そんなジャックの演技が特に話題となっている本作ですが、アカデミー賞ではママを演じたブリー・ラーソンが主演女優賞を受賞しました。ジェイコブくんの演技があんなにも輝いていたのは彼女の存在がジャックのママそのものだったからですし、こういう一見地味な演技が出来る人にこそ高い演技力が備わっていると思うのです。(シネマイクスピアリでも上映した)「ショートターム」で既にその才能を評価されていた彼女は本作を機に、ハリウッド第一線女優になりました。今後の彼女の出演作にも期待大です。
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 二人は[部屋]から解放されましたが、これからも彼らを取り巻く現実が彼らにとって優しいものである補償はありません。それでも、人は自分でない誰かとの繋がりでもってゆっくり前へ進むことが出来る、そう願わずにはいられないのでした。

★おまけ★
 本作の公開を記念してママ役を演じたブリー・ラーソンさんとジャック役のジェイコブ・トレンブレイ君が来日してくれました!その模様を最後にご紹介します。
ジェイコブ君の『ブリーと僕とで出来る限り皆さんの質問に答えます』という頼もしい挨拶を皮切りに記者会見はスタートしました。
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 本作が世界中で評価されている理由については、『この映画は何かリスクを負うことによって余すことなく人生を生きるということを覚えていく物語です。これはどの年齢の人にも起きることなので心動かされるんだと思います。それに感動的な愛が描かれているからでしょう。』と答えたブリーさん。

映画を初めて観た時の感想を求められるとジェイコブ君は「演技をしていると自分の目でしか見てないからカメラが何を撮っているかわからないんだ。でもいろんなアングルで撮られたものが、音楽をつけられ、編集されて映画になったものを観られて、とってもクールだったよ。」とコメント。

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ジェイコブ君がしゃべる時、手持ちのマイクが定まらず、うまく音声が取りきれない時、ブリーさんがそのマイクをしっかり握ってあげたり、位置をずらしたりと気にかけている様は本当に親子みたいなんですよね。

アカデミー賞の授賞式にも参加したジェイコブ君は「ブリーが主演女優賞を受賞した時が特にお気に入りの瞬間だよ。授賞式はXboxで遊ぶよりも面白かったし!』とコメントし、場内を和ませていました。

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 前日のプレミアでは赤いスーツがお似合いだったジェイコブくん。アクセサリーを無駄につけないブリーのスタイリングもまた素敵!
ゲストとして登壇された菅野美穂さんもジェイコブくんにメロメロなのでした。

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©ElementPictures/RoomProductionsInc/ChannelFourTelevisionCorporation2015

 皆さんこんにちは、スーパーヒーロー映画が大好きな女住人Mです。バットマンとスーパーマンが大喧嘩をする、そんな映画が作られると初めて聞いた時は冗談かと思いましたが、いやはや間違いなくテンションがアガ↑る1本となっていました。
今回は3/25(金)公開『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』をご紹介します。
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 "善きこと"を第一にするスーパーマンと"悪を制裁すること"を第一にするバットマンの対決を描いた本作、実はスーパーマンを主人公にした前作「マン・オブ・スティール」のラスト、異星人とスーパーマンとの闘いをバットマンサイドから見ると・・・という所から始まるのがポイント。

あの映画が公開された当時、「人間を助けるためにあんなに街を破壊したら本末転倒じゃん」とか「スーパーマンが地球に来なければ、異星人から襲撃受けなかったんじゃないか?」といった意見で映画ファンからツッコマレていたのですが、それをうまく昇華し!?逆手にとって、"善"を成すためには何をしても良いのか?時に"神"のように崇められるスーパーマンという存在が果たして本当にそうなのか、そのパワーこそが災いをもたらすのではないか、というテーマに変えてみせた、なかなかうまい導入です。
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 バットマン、スーパーマン、互いに平和のために、人々を救うために、というゴールは一緒なのですが、そのための原動力になる考えが違ったことで対立することになる、なんとも皮肉な展開です。とは言え、物語はシリアス過ぎる内容にはならず、あくまでもエンタメ色全開で繰り広げられます。何せ本作の監督は「マン・オブ・スティール」に続いてのザック・スナイダーだから。ど派手な絵作りが大好き、計算よりも勢い、これでもか!と言うトゥマッチ感が彼の作品の魅力(褒めてます)で、本作はそんな彼らしさに溢れた1本。話を進めていくうちにツッコミ所がなくもないですが、その都度ザックはこちらのテンションが「うぉぉぉぉ~!」と否が応でもアガ↑るシーンをふんだんに用意してくれています。
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 "バットマン"と言えば最近ではクリストファー・ノーラン監督×主演:クリスチャン・ベール版が絶大な人気を得ていたこともあり、彼が降板を発表し、ベン・アフレック(以下、ベンアフ)が新生バットマンを演じると発表された時は大丈夫か?と不安がる人たちがいたのも事実。そんな私もちょっと不安気味に本作に挑みましたが、ベンアフ頑張ってました!(なんで上から目線!?)あんなにクリスチャン・ベール版バットマンの印象が強いのに関わらず、バットマンを長くやってきました的な風格さえあり、いや~、頑張りました。というかむしろ良かった!
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 スーパーマン役のヘンリー・カビルも「マン・オブ・スティール」に次ぎ続投。端正でギリシャ彫刻のような神々しい顔立ちが"神"のような存在としてのスーパーマン役に本当ぴったり。素性がばれぬようクラーク・ケントの時はメガネ男子になり、恋人ロイス(エイミー・アダムス)のためならまさに火の中、水の中と余念なき王子様対応。これになびかない女子はいないでしょう。
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 そして本作で多くの方のテンションをMAXにするのがワンダーウーマンの登場!バットマンやスーパーマンじゃないのか、という指摘はさておき、超人種族のプリンセス、ワンダーウーマンはバットマン、スーパーマン、どっちの味方なのか?といった謎を秘めながらも華麗に登場するので乞うご期待!

 マーベルシリーズに「アベンジャーズ」があるように、バットマンやスーパーマンが所属するDCコミックスでは「ジャスティス・リーグ」が存在します。そのメンバーたちが活躍する映画がこれからどんどん公開されるのですが、本作の中でその新キャラがいくつか登場します。(ワンダーウーマンもその一人。)この後、悪党集団が活躍する「スーサイド・スクワッド」が9/10に公開、2017年は「ワンダーウーマン」、「ジャスティス・リーグPart1」が公開され、マーベルに負けじとDCコミックス映画もパワー全開でやってきますよ。世紀の闘いはとにかくテンションが上がるので、是非スクリーンでお楽しみ下さいね。

By.M
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