インデペンデント系映画: 2011年12月アーカイブ

『永遠の僕たち』

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週末はクリスマスですよ〜。
目下の心配は事務所の大掃除と年賀状書きが年内に終わるのか?と言うこと、女住人Mです。

さて今回ご紹介するのはこの時期にうってつけの映画『永遠の僕たち』です。

主人公は交通事故で両親を亡くして以降生きることにあきらめている少年・イーノック(ヘンリー・ホッパー)。自らも臨死体験をし、それ以降見えるようになった日本人の特攻隊員の幽霊・ヒロシ(加瀬亮)だけに心を許しています。
赤の他人のお葬式を覗いては死という世界観に囚われ生きるイーノックがある日、アナベル(ミア・ワシコウスカ)と言う少女と出会います。でも彼女は病に侵され余命わずかでした。ヒロシが見守る中、死が結び付けた二人の時間は限られていましたが、永遠に輝くかのような時が刻まれていきます。
本作はちょっと風変わりではありますが、とってもピュアで美しく、そして優しいラブ・ストーリーです。
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(イーノックとアナベルの衣装がまた素敵!サントラCDはありませんが、音楽も素敵!)

好きになった子が難病だった、と言う設定はこれまでもよくありましたが、「ミルク」「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」など、オスカーや数々の海外の賞レースをにぎわす名監督ガス・ヴァン・サントの手にかかると、彼色に染まったオリジナリティ溢れる作品になります。
フランス映画のような可愛らしい世界観の中で、生や死が語られる本作ですが、主人公たちを優しく見守る監督の眼差しが随所に感じられ、映画を見ているだけなぜか幸せな気持ちにさせられます。

主人公のイーノックを演じるヘンリー・ホッパーは名優デニス・ホッパーの息子。お父さんと瓜二つですが、繊細なその存在感が本作の世界観にぴったりです。
実は撮影中にデニス・ホッパーは末期がんの闘病生活中だった為、奇しくもヘンリーは実生活とも重なる役を演じていました。しかし、撮影終了1カ月でデニス・ホッパーは死去。ヘンリーにとってもきっと特別な映画なんだと思います。

相手役アナベルを演じるミア・ワシコウスカちゃんとの相性もピッタリ。二人を見守る幽霊のヒロシを演じる加瀬亮の存在も特に後半グっときます。
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(加瀬亮の飄々とした感じが良いね〜)

そしてラスト、生と死を感じ、それを受け入れることが出来たイーノックが最後に見せる表情がもうたまりません。
本作のような題材でこんなに幸福感に包まれるエンディングの映画に私は出会った事がありません。
聖なるこの時期に是非スクリーンでご覧下さい★『永遠の僕たち』は12/23(祝・金)からの公開です。

By.M
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