ウラシネマイクスピアリブログ

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『ターミネーター:ニュー・フェイト』

 デデンデデデン、デデンデデデン、チャララ~、という音楽が流れるだけで「あっ、あの映画!」と閃く知名度は本当に見事ですね。今回は11/8(金)公開の『ターミネーター:ニュー・フェイト』をご紹介いたします。

 「ターミネーター』シリーズと言えば親指を立てながら溶鉱炉に沈むT-800や「I’ll be back!」など、映画史に残る決めセリフや名シーンが語り継がれているのはご存知の通り。今回は『デッドプール』のティム・ミラーが監督、『T2』以来、ジェームズ・キャメロンが製作に復帰し、ストーリーや編集にも関わったようで『T2』の正統な続編!とも言われています。

って、3~5作目の存在を忘れないでーー、と思っちゃいますが、本作の冒頭であっさり、ばっさりな展開からスタート。あまりの大胆さに『T2』の続編は本作ですね、と力技で説得されたような気持ちにもなりましたが、あれだけパスーンと宣言されるとかえって潔く、すんなり「ターミネーター」の世界観に没入出来た、という意味では英断だと思われます。そして、キャメロンが帰ってきた、と言うことでT-800ことシュワちゃん、サラ・コナーことリンダ・ハミルトンもそろって復活!最強の布陣で挑むのが本作なのです。

 人工知能“スカイネット”の暴走で核戦争によって人類が滅亡する“審判の日(ジャッジメント・デイ)”。これを阻止するための人間VS人工知能との闘いが繰り広げられていたのが『T2』までの展開でした。本作では未来で新たなAIが人間との全面戦争を繰り広げたため、人類サイドのキーマン、ダニー(ナタリア・レイエス)を守るべく未来からやってきた強化型スーパー・ソルジャーのグレース(マッケンジー・デイヴィス)VSダニーを抹殺するべくやってきた最新型ターミネーターREV-9(ガブリエル・ルナ)との闘いが描かれます。

 とにかく、観客が観たいものを観(魅)せるんだ!という心意気がヒシヒシと感じられる本作。先ずはサラ・コナー役のリンダ・ハミルトンの迫力たるや、年齢を重ねた彼女がかっこいいの、なんのって。実質『T2』以来の登場な訳ですが、不在の間もターミネーターから地球を守っていました感が滲み出ています。そして“人類側の救世主”ダニーを守るため未来からやってきた強化型兵士グレースがサラ・コナーに負けずかっこいい!

キャメロンが「やっぱり強い女性はタンクトップ着ないとだな」と言ったかどうかはわかりませんが、彼女がタンクトップ姿でアクションを繰り広げるシーンは惚れぼれしちゃうぐらい逞しく美しくかつしなやか。羨望の眼差しで「こんな身体を手に入れたい」と次の日からジムに通いたくなるレベルです。

シュワちゃんも勿論、存在感バッチリですが、おいしい役どころを貰いながらもアシストに回っている感じ。全体的にパワフルな女性たちが戦闘態勢で突き進んでいく、というのはキャメロンらしく、かつ今っぽい展開です。

 キャメロン印が全面に出てはいますが、CG技術も格段に進歩した今、「ターミネーター」の十八番的映像革命、という点では既に天井が見えている感はあります。が、それを補てんするかのようにティム・ミラー監督が『デッドプール』も真っ青なスピードと重量を兼ね備えたアクションシーンをモリっと入れこんでいるのできっと満足度は高い出来上がりだと思います。
デデンデデデン~♪のBGMと共に胸を熱くしてください!

By.M