ウラシネマイクスピアリブログ

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『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』

2019/08/02

 一気に酷暑がやってきました。そんな暑さを吹き飛ばすのにうってつけな1本が公開です。今回ご紹介するのは8/2(金)公開『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』です。

 “ワイルド・スピード”(以下“ワイスピ”)と言えばど派手なカーアクションに毎度想像の斜め上を行く展開に度肝を抜かれるお祭り映画として全世界で多くのファンを獲得してきた人気シリーズ。今回は主演のヴィン・ディーゼル演じるドミニクは不在のスピンオフ的企画。とは言え、ドウェイン・ジョンソン演じる元FBI捜査官のホブスとジェイソン・ステイサム演じる元MI6エージェントのショウという二大アクションスターにして、本シリーズ屈指の人気サブキャラコンビが主演を張ります。

 物語はMI6がテロ組織から新型ウィルス兵器を奪還しようとすることからスタートします。MI6エージェント・ハッティ(ヴァネッサ・カービー)は任務に成功するも突如現れた男ブリクストン(イドリス・エルバ)の襲撃を受け、部隊が全滅。ハッティはウィルス共々消息不明になります。そこでお呼びがかかったのがホブスとショウ。絶望的に不仲な二人は互いの協力を拒否しつつ、ハッティの保護とウィルス回収のために立ち上がります。

 ヴィン・ディーゼルがいなくとも、これまで通りの“ワイスピ”祭りがモリモリっと展開され、求めているものが見られる本作。“ワイスピ”ファンならずともドウェイン・ジョンソン&ステイサムの二人がいがみ合いながらも共闘するという構図が観られるだけで先ずはテンションも上がるってもんですが、どう見ても強すぎる2人に好敵手たる人物がいるのか?というのが一番の難題でした。

今回の敵ブリクストンはジェームズ・ボンド役の噂もあったイドリス・エルバ。スタイル抜群なイケおやじイドリスが色気と謎めいた雰囲気を漂わせながらなんか体にいろんなものを注入し、人間の域を越えた謎の超人として存在するので説得力あり。体つきは二人に劣るかもしれませんが、漂うインテリジェンスと漏れるフェロモンがそれを上回るという・・・。

 そして“ワイスピ”と言えば車ですが、ブリクストンは変幻自在にトランスフォームするバイクを多用、これがまたかっちょいいのなんのって。「そんなのありかーー」というカーチェイスに加わるバイクを使ってのアクションシーンは是非ご期待頂きたい。何せ本作の監督はスタントマンからキャリアをスタートさせ今やアクション映画監督して知られるデヴィッド・リーチ。「デッド・プール」「ジョン・ウィック」「アトミック・ブロンド」ほか手掛けた作品を挙げれば、この映画のポテンシャルもわかっていただけるのでは、と思います。

 また主役がホブスとショウ、つまりコンビな訳ですが、邦題のサブタイトルは“スーパーコンボ”。3人目に加わるのがMI6のエージェントにして実はショウの妹という設定のハッティ。『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』で印象を残したヴァネッサ・カービーが演じていてこれまた魅力的でかっちょいい。今後、さらに活躍の場を広げるに違いない、と確信出来る存在感なのです。(それを考えると彼女をいち早く使ったトム・クルーズはやっぱり凄いなぁ)

彼女の存在もあって“ワイスピ”に必要不可欠な“We are Family”の軸も描かれ、かつ後半ではドウェイン・ジョンソンが自身のルーツを活かしながらも、物語の中に“We are Family”のメッセージを半ば強引にぶっ込むあたりもご愛嬌!

 思わず声が出そうなアクションシーンの数々、そしてテンコ盛りな肉弾戦と暑い夏がもっと暑くならんでもない、という出来ですが、この夏唯一のアクション大作なので是非スクリーンでお楽しみください。サプライズ・カメオ出演にあの人も登場しちゃうよ!


By.M