ウラシネマイクスピアリブログ

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『アントマン&ワスプ』

 マーベルスタジオ作品の「アイアンマン」が公開されてから今年は10周年。シリーズ20本目となる最新作をご紹介いたします、8/31(金)公開『アントマン&ワスプ』です。

 バツイチ、無職、元泥棒とヒーローにはあるまじき経歴のスコット(ポール・ラッド)。身長1.5㎝のアリサイズから20mまで巨大化するスーツを手に入れたことで“アントマン”としてヒーローに。(その経緯が描かれたのが前作『アントマン』)でもある事件をきっかけにFBIの監視下に置かれ、家を一歩も出られないアントマン。そんな彼の心の支えは離れて暮らす一人娘のキャシー。彼女を悲しませまいと、FBIの監視から解放されるまでのあと3日を無事やり過ごそうとしていた矢先、スーツの開発者ピム博士(マイケル・ダグラス)と娘のホープ(エヴァンジェリン・リリー)の依頼で家を抜け出しある計画に手を貸すことになります。

前作同様、コメディ要素多めで「マーベル」シリーズの作品の中でも単体の映画としてわかりやすく、ライトファンにも臆することなく楽しんでもらえる本作。主人公は凄い金持ちだったり、特殊パワーがあったり、神様だったりすることなく、その辺にいそうなパパさんで世界を救うためとかではなく、娘に認めてもらいたくってヒーローになっているんです。

人類滅亡!ばりに「えらいこっちゃ」と事件が勃発する「アベンジャーズ」ものとは異なり、「アントマン」や「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」 は息抜きというかどこか癒し系ポジションとして愛されている節もあり。なので『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で立ち直れない程の心の傷を負ったマーベルファンの皆様は特に本作を待ち望んでいらしたのでは・・・私もそんな1人です。

そしてその期待通り、純粋に王道アクションを楽しめる1本となっています。あくまでも『アントマン』の続編なのであのトーンに変わりなし!(前作を観てない方は9/7にテレビ放映があるのでそちらをチェックすれば大丈夫!)サンフランシスコを舞台に(あの名所も登場で)、小さくなったり大きくなったりと変化しながら展開するアクションシーンが本当に楽しい!

またここで改めて“アントマン”をポール・ラッドが演じていることの素晴らしさも痛感!今年49才のポールは2000年に入ったぐらいから活躍の場が増えた遅咲きな役者さんですが、そのフィールドはコメディ(映画&ドラマ)であることが多く、いわゆる超大作の主人公になるタイプではなかったのです。が、ポールしかり「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラットしかり、抜群のユーモアセンスと親しみやすさで好きにならずにいられないタイプのヒーローを演じる役者へと変貌を遂げました。先日、来日していたポールですが、噂によると見た目通り、周囲に気を遣うとっても良い人だそうで、本当期待を裏切らない・・・。

そんな公私共に良い人アントマン、今回はスーツの開発者の娘ホープとチームを組んでスーツを身に付けたワスプとなった彼女と共に敵と闘うのですが、出来る女史ワスプとズッコケ気味なアントマンとのデコボコっぷりがこの映画の可愛げとなって物語を盛り上げていきます。そして“アントマン”が娘の幸せのために戦うように、ワスプは行方不明となっている母(ミシェル・ファイファ)を救うために戦っています。隙あらばコメディ要素を入れてくる軽やかさに加え、ただ楽しいだけじゃない、“愛する者のため”に戦う父と娘の物語がエッセンスになっているのも良い!

 マーベル作品のコアファンな方から、ライトファンの方まで何なら家族みんなで楽しめる1本。そして「あー、楽しかった」と心から満足したら恒例のエンドクレジットも忘れずに!楽しかった!からの、からの、からのーーーー!!続きは映画館で!

By.M