ウラシネマイクスピアリブログ

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『シアター・キャンプ』

 皆さんはサーチライト・ピクチャーズを知っていますか?比較的低予算でありながらも優れた才能のクリエーターたちを発掘し、その作品群のレベルの高さから映画ファンからも信頼の厚いスタジオです。そのサーチライトがまたもや素敵な映画を我らに届けてくれました♪今回ご紹介する作品は10/6(金)公開『シアター・キャンプ』です。

 夏休みに子供たちが共同生活をしながらひとつの舞台を作り上げる“シアター・キャンプ”。人気演劇スクールには今年もミュージカルスターを目指す多くの子供たちが集まってきた!でも開校を目前に有能な指導者である校長先生が入院したり、実はスクールが財政難だったことが発覚!演劇知識ゼロな校長の息子が登場し経営に乗り込んだものだからスクールはカオス状態に陥ってしまう・・・子供たちと先生の夢をのせたスクールは一体どうなっちゃう?

 アメリカでは夏休みの間、子供たちのためにスポーツ、科学、美術などなど、様々なキャンプ・プログラムが用意されています。この映画の舞台は将来のミュージカルスターをめざす、エンタメIQが高い子供たちが集まるシアター・スクール。カリキュラムにはダンス、ボーカルレッスン、即興演技、はたまた衣装、照明と裏方業務までかなり本格的に学び、最後のメインイベントがキャンプでの成果を披露する発表会となります。

 この映画はモキュメンタリー、つまりドキュメンタリー風に作られていて、ここに集まってきた子供たちがどんな風に発表会の日を迎え、舞台を完成させるか、という過程をまるで実際に起きていることとして楽しむ、という見方が軸にあるのですが、スクール存続の危機が勃発したことからそれに子供たちまでも巻き込まれてしまうドタバタコメディです。

 でも生徒たちはそんな大人の事情はどこ吹く風。とにかく発表会のために全力投球です。揃いに揃ってエンタメにおいてかなり意識高い系の子供たちなのでやる気が溢れまくってる。いわゆる“子役あがり”風な子供たちが背伸びをして大人ぶった物言いをする様ってなんか可愛い。しかもガチ勢の集まりなのでちょっと歌ったり、ダンスをしたりするだけでそのレベルの高さにたまげるってもんじゃありません。練習もしているんだろうけど、このレベルは生まれながらのものだわ、と舌を巻いちゃいます。

 そんな圧倒的な個性集団は子供たちだけでなく、先生も負けず劣らずで、レベッカ(モリー・ゴードン)とエイモス(ベン・プラット)を筆頭にみんな超個性的。彼らは子供の頃から自身もサマーキャンプに通い、共に青春時代を過ごし今は指導者となって強い絆で結ばれています。実はこの二人、現実でも同じシアター・キャンプに通っていた幼馴染みで劇中、二人が幼かった頃の映像も使われていたりします。そう、この映画は子供時代にシアター・キャンプでたくさんの想い出を育んだ二人が作り上げたシアター・キャンプへのラブレターみたいな映画なんです。

 1つの舞台を形にするには色んなトラブルは起きるもの。でも「舞台が好き!ミュージカルが大好き!」という1点で結束出来る仲間だからその“好き”という想いが目の前にはだかる困難を前に、とんでもない底力を見せるんです。ほとんどずっとドタバタコメディだったハズなのに、一気に加速する感動のフィナーレには「ズルい!」としか言いようがありません。「こんなの見せられたら好きになっちゃうじゃん!」と。

 この映画、予想を超えた感動と興奮で皆さんのハートをあっという間にかっさらっていく、これぞ“サーチライト印”的この秋一番の愛され系なダークホースなんです。舞台やミュージカルが好きな方は絶対好きにならずにいられないヤツなので、お見逃しなくですよーーー。

PS、
サーチライト作品と言えば中身が充実した劇場用パンフレットの存在もお馴染み。今回も読みごたえありなので合わせてお楽しみください。

By.M