ウラシネマイクスピアリブログ

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『MEMORY メモリー』

 アクション映画ファンの皆様、お待たせいたしました!今回ご紹介するのはすっかりアクション俳優を代表する一人として活躍するリーアム・ニーソン主演作、5/12(金)公開『MEMORY メモリー』をご紹介いたします。

 完璧に仕事を遂行する殺し屋アレックス(リーアム・ニーソン)。アルツハイマー病の発症から引退を決意し、これが最後と決めて仕事を引き受けるもターゲットは10代前半の少女だった。“子どもだけは守る”という信念を貫きアレックスは契約を破棄、独自の調査を進める中で背後にある財閥や大富豪を顧客とする巨大人身売買の存在を知ることになる・・・・

 アカデミ―賞受賞作「シンドラーのリスト」、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞作「マイケル・コリンズ」といった作品で主演を演じたリーアムですが、今では根っからのアクション俳優。そんなリーアムも70歳になり、リーアムファンである私ですら彼の体を心配してしまうところですが、そういった懸念点すら“病を抱える殺し屋”というフックでカバーし、映画の出来をワンランク上げていったのが本作です。

 今回のリーアムは決して怒らせてはいけないお父さん、というような無双なリーアムではありません。断りきれなかった仕事を最後に引退を決意していますが、既に記憶力が低下しているため、腕に情報やto do リストをペンで書き込んで仕事を遂行する映画『メメント』スタイルが特徴。この後、リーアム扮するアレックスを追うこととなるFBI捜査官役でガイ・ピアースが登場するので、映画ファン的にはニンマリな流れと言えましょう。(こういう遊び心、嫌いじゃないぞ!)

 自分の信念を胸に一度受けた仕事を反故にし、少女を救おうとするアレックスですが、散々殺し屋として人殺しをしておきながら「子どもに手を出すとは許さん!」と正義の鉄拳を下す、という役回りは一見興覚めてしまうところですが、演技派リーアムが演じるからこそ説得力があります。しかもリーアム、プライベートではユニセフ親善大使として子供たちのための様々な活動をしているんですもの、役柄とついつい重ねて観ちゃうのは私だけではない・・・いや私だけか?

結果、悪い組織からも警察やFBIからも追われる立場となるアレックスですがその行動には自分がそう長くは生きられない、むしろ生きようとは思っていないというような覚悟さえ滲み出ていて哀愁もたっぷりです。

 また物語の主軸をアレックスだけに担わせるだけでなく、彼を追う側のFBIにもフォーカス。奇しくも追われる側だったアレックスと追う側のFBIが同じターゲットを追って共闘する展開になり胸アツ!そしてラスボスに君臨するドンを演じるのがモニカ・ベルッチときたもんだ。もう期待通りの悪女っぷりに「姐さん、ありがとうございます!」とお礼がいいたくなる程です。

 とにかく病のため危うさを抱えた殺し屋リーアムの悲哀感がたまらない。これまでの悪事への贖罪、そして何よりも自身の美学を貫くために命がけで組織とタイマンを張るリーアムに私はまたもやシビレました。

By.M