ウラシネマイクスピアリブログ

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『新感染半島 ファイナル・ステージ』

 決してHAPPYとは言えなかった2020年が終わり、新年がやって参りました。とは言え、まだ先行きが見えない始まりとはなりましたが、そんな気分を吹き飛ばしてくれる!?作品、1/1(金)公開『新感染半島 ファイナル・ステージ』をご紹介いたします。

 2016年に韓国で大ヒット、日本でもスマッシュヒットとなった『新感染 ファイナル・エクスプレス』。ソウル発プサン行きの高速鉄道の中で突如発生した謎の感染爆発。暴徒化した感染者=ゾンビが次々と人々を襲っていく中、乗客たちの決死のサバイバルを描きました。それから4年後・・・という設定が本作です。続編だと思っている方もいらっしゃると思いますが、時間軸だけそのままで全く異なる物語、キャストで繰り広げられるので“前作を観てない問題”は全くお気になさらずに!

 ゾンビパンデミックで封鎖された韓国から香港に亡命した元軍人のジョンソク(カン・ドンウォン)。ゾンビから姉と甥っ子を救えなかったこと悔み、投げやりな生活を送っていた彼。ある日、韓国に残された大金を狙う闇の組織の仕事を義兄と請け負い、封鎖された韓国へ上陸します。

彼らを待ち受けていたのは廃墟と化した街の至る所にいるソンビたち・・・だけではなく、狂気を楽しむ無法者たちの集団(民兵集団631部隊)。彼らに命を狙われることとなるジョンソクですがすんでのところミンジョン(イ・ジョンヒョン)とその娘ジュニ(イ・レ)とユジン(イ・イェウォン)、そして彼女らと暮らす初老の男と出会い、ここから脱出する決死の作戦に出るのです。

 前作の大ヒットを受け、予算も増えてハリウッド映画さながらの映画となった本作はまるで『マッドマックス』×『バイオハザード』みたいだ!と評されています。つまりゾンビ映画というよりはアクション映画!そして特筆すべきはミンジョン母娘とジョンソクの共闘です。

 身体能力が高く演技派でも知られるカン・ドンウォン扮するジョンソクのアクションシーンはどれをとっても胸がすくほどキレキレで惚れぼれ。また親族を救えなかったという後悔でくすぶっていた彼がミンジョン母娘と出会ったことで、次第と本来の自分を取り戻していく姿にも胸熱。この手の映画にはかかせない「ここは俺に任せてお前たちは行けーーー」のシーンもしっかり用意されていて、わかっていても心高ぶってしまうのでした。

 また危険と隣り合わせで過ごしたミンジョン母娘。驚くほどにサバイバル能力に長けていて、ゾンビたちや631部隊の前で引けを取らない戦闘能力です。姉のジュニがハンドルを握れば『ワイルドスピード』と見紛うカーチェイスが繰り広げられ、そのドライビングテクニックにこっちの息まで止まっちゃう!前作では女性は一貫して守られる存在で描かれていましたが、本作では母娘が生き残りをかけ強く戦う、その姿のかっちょいー事この上なし、なのです。

 この映画の敵はゾンビや無法者となった人間たちですが、我々が今経験している「パンデミックから生き残ってやる!!」という闘志にも繋がり、観ている間、気持ちがメラメラとしてくるに違いありません。
コロナウィルスが蔓延するという未曾有の体験に打ち勝つためのイメトレにもぜひ本作をお役立てください!

By.M