ウラシネマイクスピアリブログ

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『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』

 あけましておめでとうございます。さて2019年一発目にご紹介する作品は新しい1年が明るくスタート出来るよう後押しをしてくれる、12/28(金)公開『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』です。

 主人公はぽっちゃりとした容姿の自分に自信がないレネー(エイミー・シューマー)。ある日、自分を変えようと一念発起しジムに出かけるのですがエクソサイズ中に転倒し思いっきり頭をぶつけてしまいます。そして目覚めるとレネーは違う人物になっていたのです・・・

というあらすじまで聞くと、レネーが頭を打っただけで誰もが羨むスレンダー美女になっていた!?と一瞬思うかもしれませんが、そう思っているのはレネーだけで、実際は何一つ変化なしの異常なし!でもレネーにだけは自分が理想としていた体を手に入れた!と見えるように・・・というのがこの映画のあらすじ。

 ネガティブだった主人公が幸せを手に入れるには魔法にかけられる、王子様に見初められる、メガネっ子で地味に見えていただけで実は美少女だった、もしくは久しぶりに会った幼馴染が成長したらイケメンになっていたなど、都合が良い展開か、公にはなっていなかったけれどもともと容姿端麗だった、という人生の不条理を嘆くような理由と相場は昔から決まっていました。でも本作では目覚めたら超絶美人に変身!ではなく、変わったのは本人の考え方だけ、でもそれがHAPPYをどんどん引き寄せていきます。

自分がなりたい自分になった!と勘違いしたレネーは無敵になります。しかもその勘違いで彼女は自信に充ち溢れどんどん魅力的になり、周りまで巻き込んでいきます。思い違いをしているレネーは「ほら、私こんなんだから、皆がほっとかないでしょ?ダイエットとかもする必要ないし~」と発言しますが、第三者的には「素の自分をこんなにマルっと受け止めていて凄い、羨望!」となるんです。

(↑レネーが憧れるエイヴリー(ミシェル・ウィリアムズ)もコンプレックスを抱える一人)

どんな美男・美女だって誰だって1つや2つその人にとっては重大な心のひっかかりがある訳で。だから100%自分を受け止めているレネーを誰もが羨ましく思うのです。自分を肯定出来るって良いなぁ、と。そんなレネーを前にした男性も「こんなにも自分を愛せる、その心の豊かさよ、なんて素敵なんだ~!」と羨望が愛情に変わっていく展開も・・・

 この映画では、考え方1つで道は拓けるよ、というメッセージがありつつ、と同時に結局は誰かの評価より自分が自分をOKとしないとね、ということを教えてくれます。自己評価が低いと卑屈で厄介な感情ばかり生まれて、良いことは何にもありません。それは自分で自分の居心地をどんどん悪くするだけという残念な感情です。かく言う私も「わかっちゃいるけどそれが難しいのよ・・・」と自分で自分の首を絞めて苦節云十年な人生を送っているので「今の自分、最高!」って心から思えるようになりたいぜ、と思ったり・・・

 新年を迎えると新しい目標をチラリと考えたりもするので、そんな時にはピッタリの1本じゃないかな、と思います。主人公は女性ですが、●●であるべきという固定観念でる囚われているのは女性だけにあらず。解放されたい民よ、この映画に集いたまえ~!

 と、怪しい勧誘みたいな締めの文章になりましたが、今年もこのブログで疲れた心、鼓舞されたい心、ときめきたい心、いろんな思いに寄り添えるオススメ映画をご紹介出来たらな、と思います。それでは今年も宜しくお願いいたします。

By.M