ウラシネマイクスピアリブログ

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『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

 レイダースマーチを聴くだけで気持ちがワクワクしちゃう、そんな方もたくさんいらっしゃることでしょう!ハリソン・フォード演じる大ヒットシリーズ「インディ・ジョーンズ」がこの夏、最後にして、最大の冒険へ。今回は6/30(金)公開『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』をご紹介いたします。

 今回インディが追うのはアルキメデスが発明したと言われる“運命のダイヤル”。その秘宝とインディが出会うこととなる第二次世界大戦末期から物語はスタートです。そこで現れるのは若インディ。ハリソン・フォード出演作の過去の膨大なデータをサンプリングして37歳のインディを蘇らせているというこの技術。そのマジックのような手法に冒頭からおったまげ、かつ若インディが繰り広げるアクションシーンの数々に掴みはOK!我らはインディ・ジョーンズの世界に一気に没入です♪

 時は流れて1969年、大学退職の日にインディの前に現れたのが今は亡き友、考古学教授だったバジル・ショー(トビー・ジョーンズ)の娘ヘレナ(フィービー・ウォラー・ブリッジ)。父のように考古学の道に進んだ彼女は昔、インディとバジルが求めた“運命のダイヤル”を追っています。そこで登場するのがその秘宝を我が物にしようとしていたもう一人の人物、彼こそが過去にインディたちと“運命のダイヤル”を奪い合った元ナチスの科学者フォラーだったのです。

 個人的な注目ポイントは“北欧の至宝”でお馴染みマッツ・ミケルセンがフォラーを演じること。『007カジノロワイヤル』の悪役で注目を浴びた彼ですから、“インディで悪役を演じる”、というこの響きだけで震えます。そして期待通りの冷酷な悪役っぷり。その反面、追い詰められて動揺している様もたまらんですね。インディシリーズにとって敵がナチ、というのは王道路線なのでその辺りも往年のファンにはくすぐられます。

ただ主人公はやっぱりインディ。洋画はインディで下地を作ってもらったといって過言ではない私にとってもおじいちゃんになったインディがどうやってスクリーンにカムバックするかはやっぱり気になるところでした。でも今回、スピルバーグから監督の座を譲られたジェームズ・マンゴールドはこれまでのシリーズへの目配せは言わずもがな、彼のアドベンチャーに最大限の賛辞を送りつつ本作を作っていることが手に取るようにわかる展開に、ワクワクしつつも、おセンチな気持ちになったのは事実です。(ジェームズ・マンゴールドと言えば『LOGANローガン』を監督し、ここでも老いに直面したミュータントの幕引きを見事に描き切ったその人なので・・・)

それでも、インディと対等、いやそれ以上のポジションに旧友の娘ヘレナを据え、彼女に若かりしき頃のインディをさりげなく投影させつつ、作品自体をアップデートさせていることは嬉しい限りです。

 物語のエンディングには生涯をかけて考古学に全てをかけたインディがある選択を迫られます。それは大きな夢に魅せられた全ての者へのインディシリーズを通して描かれていた究極の問い。そして導かれる華麗なるアンサーにユーモアと切れ味の良さがあって「ありがとう、インディ!」と笑顔で手を振りたくなりました!

By.M

☆シネマイクスピアリといえばオリジナル装飾にも力を入れていますが、今回はイクスピアリ内でインディの装飾も7/30(日)まで展開中。ぜひチェックしてみてくださいね♪