ウラシネマイクスピアリブログ

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『ジュラシック・ワールド/炎の王国』

2018/07/14

 7月の3連休にあわせて夏休み映画が続々とスタートします。今回ご紹介する作品は7/13(金)公開『ジュラシック・ワールド/炎の王国』です。

日本での興行収入95.3億円、2015年No.1ヒット映画となった『ジュラシック・ワールド』の舞台から3年・・・恐竜たちの脱走により閉鎖された孤島のテーマパーク“ジュラシック・ワールド”。今度は島の活火山が活発になり、生き残った恐竜たちが死滅する危機に直面。恐竜たちのために立ち上がるのは前作からの続投、元飼育員にして恐竜行動学の専門家オーウェン(クリス・プラット)とパークの元責任者のクレア(ブライス・ダラス・ハワード)。そんな二人の前に立ちはだかるのは未曾有の火山噴火・・・だけではなかったのです!

物語の前半は噴火する島からの脱出作戦が繰り広げられます。自分たちが恐竜たちを守らなければ、と使命感にかられるクレアと災害による絶滅も自然の摂理として受け止めるべきかもしれない・・と思う一方、可愛がっていた恐竜たちを見捨てられずにいるオーウェン。結果、とにかく協力し合って助けよう!とはなるのですが火山はあっと言う間の大爆発!もう人間も恐竜たちも大パニック!!一刻も早く恐竜たちを救出せねば!となるのですが、その影でこの恐竜たちを捕獲するために悪い奴らも動いていたのです。 悪い輩が考えることと言えばお金儲けと相場が決まっています。そう、その手段として“ジュラシック・ワールド”から捕獲された恐竜はある施設に集められるのでした。物語は島から場所を移動し、なんと巨大な施設(お屋敷?!)の中での展開に・・・となる訳です。

 本作のメガホンを取ったのはスペイン出身の映画監督J・A・バヨナ。ギレルモ・デル・トロ監督(『シェイプ・オブ・ウォーター』)がプロデュースした『永遠のこどもたち』で長編監督デビューし、アカデミー賞外国語映画賞のスペイン代表になりました。その後、2004年スマトラ島沖で発生した大津波を生き延びた家族の実話を映画化した『インポッシブル』(出演:ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、トム・ホランド)でも数々の賞を受賞、と実は実績ありありの監督さんです。個人的に2作とも大好きな映画だっただけに、『ジュラシック・ワールド』の世界観をバヨナ監督が映像化する、というのはとても楽しみだったんです。実際、この映画は彼らしい、バヨナ印な1本!

物語の前半はこれでもか!と力ある映像でもって自然災害からの脱出劇を観客に疑似体験させた後、一気にドラマパートにググっともっていく感じは『インポッシブル』のようですし、映画の後半、お屋敷に住む少女メイジーに恐竜が襲いかからんとす、といういくつかのシーンは『永遠のこどもたち』で描いたようなゴシックホラー、もしくはダークファンタジー風味ありつつ、それはまるで絵画のように美しく、画もカチっと決まってるんです。(恐竜映画とは思えない構図!↓)

そして、実は本作のキーパーソンとなる少女メイジー。彼女に関わるある秘密と彼女が抱える悲哀が描かれることでこの映画のドラマ性はより深いものになっています。これまでもこども目線で物語を紡ぐことに長けていたバヨナ監督ならではです。

 バヨナ味(み)も感じられながらも“ジュラシック~”の世界観を踏襲し、本シリーズに欠かせないあの俳優たちも登場で今年もやっぱり“恐竜”旋風は吹き荒れること間違いなし!もちろん、オーウェンを演じる“親しみ度1000%ヒーロー”ことクリス・プラットの活躍もご期待ください。

By.M