2013年11月アーカイブ

『キャプテン・フィリップス』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。もうすぐ師走に突入ですね。慌ただしくなる時期ですが、映画もバンバン公開されますのでお忘れなきように〜!
今回ご紹介するのは本作のキャンペーンで久しぶりの来日も果たしたトム・ハンクス主演11/29(土)公開の『キャプテン・フィリップス』です。
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 トム・ハンクスが演じるのはオマーンの港からケニアへ、5000トン以上の援助物資を運んでいたアメリカ籍のコンテナ船マークス・アラバマ号の船長フィリップス。しかし、乗組員20人のこの船はわずか4人のソマリア海賊に占拠されてしまいます。しかもフィリップス船長は乗組員を救うため、自らが人質に・・・ついには海軍特殊部隊ネイビーシールズが救出に乗り出し、アメリカ国家の威信をかけた闘いとなります。
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 本作は2009年4月、実際に起きた事件の映画化です。映画の冒頭は、奥さん(キャサリン・キーナー)に見送られフィリップス船長がアラバマ号に乗り込み、航海に出発する所から始まりますが、ほぼ物語序盤で海賊たちに襲撃を受けます。ここから映画が終わるまでの約2時間、始終手に汗握る緊張の時間を過ごすことになるとは・・・・
 本作は「ジェイソン・ボーン」シリーズ2,3作目のポール・グリーングラス監督の最新作。リアリズムを追求するアクション演出のうまい監督として有名ですが、「ユナイテッド93」や「グリーン・ゾーン」といったドキュメンタリータッチな手法で社会派ドラマを描く監督としてもその才能を認められています。これらの作品をご覧になった方ならわかる通り、映画を観ている間、本当に自分もその映画の中に入ってしまったと錯覚するぐらい、臨場感とリアリティ溢れる作品を作る監督さんで、本作でもそのグリーングラス節はバンバン炸裂!映画を観ている間は自ずと体に力が入り、呼吸をするのを忘れ、観終わるとヘトヘトになるぐらいの緊張感です。いや〜毎度ながら、本当に素晴らしい演出力です。
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 そして占拠するソマリア人の海賊たちがたった4人なのにこれがまた凄い存在感なんです。リアリズムにこだわるグリーングラス監督は演技未経験の彼らをオーディションで抜擢。実際にソマリア人の若者たちだそうですが、よくこの顔の面々を集めたな、と。
確かに主演のトム・ハンクスの演技は光ってます。最近のどの演技よりリアリティもあり、キャプテンそのものだし、生と死のギリギリの駆け引きをするその様は今度のオスカーで主演俳優として名前が上がってもおかしくありません。でもその大スターに全く引けを取らないのが海賊たち、特にリーダー的存在のムセ(バーカッド・アブティ)の顔!もうこの顔を見付けてきただけでアッパレ。その上、トム・ハンクス級のスターが出ればトム様映画になりがちですが、最後までフィリップス船長+乗組員VSソマリア人海賊(途中からネイビーシールズ参戦)と言う図式でいく感じもグリーングラス演出によるものだと思われます。
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(この顔が全てを語っている!!)

 映画の途中でも語られますが、そもそもソマリア海賊たちは漁師です。豊かな自国の漁場であるソマリア沖で魚を捕っていたのに、内戦のために無政府状態になった途端、外国の漁船にこの地を荒らされてしまいます。もともとはこれを追い払うために武器を手にした漁師たちが、貧しさと荒廃しきった暮らしの末に内戦で力をつけたギャングの配下のもと海賊になるしかなかったと言う・・・。こういった背景もしっかり捕え、ただ海賊たちを悪として描くたけでなく、世界的な縮図の中にこの事件が起きていることをしっかり描くところもグリーングラス、さ・す・が!なのです。物語の最後にことさらにお涙ちょうだい的な演出をすることなく、(奥さんにキャサリン・キーナーを使っておきながら!)映画を終わらせることで、この映画を観た後の満足感はさらに高まるのでした。

By,M
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

『かぐや姫の物語』

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 みなさん、こんにちは。女住人Mです。今年はジブリ作品が2作品上映される贅沢な1年となりました。
今回ご紹介するのは高畑勲監督待望の新作11/23(土)公開の『かぐや姫の物語』です。
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 物語は私たちが昔から良く知っている「竹取物語」をほぼそのまま忠実になぞる形で進行します。竹取りをしていた翁<おきな>(地井武男)が竹の中にいる女の子を見つけ、かぐや姫(朝倉あき)として媼<おうな>(宮本信子)と大切に育てます。すぐに美しく成長した娘は高貴な人々に求婚されますが結婚の条件として無理難題を言い、次々とそれを断ったあげく、満月の夜に迎えにきた使者と月に帰って行くと言うもの。
そこに高畑監督は“なぜかぐや姫が地球に心を残し、月に帰ることにあれほど嘆き悲しんだか”、“かぐや姫は何のために地球に来て、月へ帰ることになったのか”について誰も知らない・・・その彼女の冒した罪と罰について語るため、彼女の“心”、“かぐや姫の本当”を描き出したのが本作です。
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 高畑監督は根っからの(アニメーション)監督です。宮崎監督のようにご自身で絵を描かれないので、作画監督や美術監督を特定し、彼らの個性を活かし、物語を設計、演出していきます。そしてこれまでも高畑監督作品を担当していた田辺修さんが人物造型・作画設計を手掛け、「となりのトトロ」や「もののけ姫」などで美術監督を務めた(あの背景画でお馴染みの)男鹿和雄さんが本作にもあたっています。最近の主流アニメーションとは全く異なる、水彩画のような丁寧な温かみのあるタッチが特に本編前半、そして終盤で描かれる里山の美しい四季を見事に表現し、かつかぐや姫を始め登場人物の表情を豊かに、躍動感溢れるものにしています。私はアニメーション知識に全くもって疎いのですが、スクリーンに広がる美しさ、シンプルなのに感じることが出来る力強さ、疾走感などはこれまでにない感覚を覚えました。

 前半は絵の美しさ、かぐや姫がまだ幼い時のその可愛さが印象的なのですが、大人になり都に上がり、かぐや姫の“心”が語られる内にどんどんこちらの心がかき乱されていきます。かぐや姫はある理由によって地球に降り立っています。地球には溢れる自然、様々な生き物がいて、輝きに満ち、色彩に富んでいます。けれど地球上の人間は喜怒哀楽と言った情に振り回され、争いすら引き起こします。そんな地は月の世界から見ると取るに足らない、賤しい場所なのです。でもそんな地に憧れをもつかぐや姫は自然を愛し、その営みを愛するのですが、都へ上がり良い伴侶を得ることを第一と考える翁の行動に、嘘をついてまで結婚をしようとする求婚相手に傷つき、自分のせいで命を落とす男の存在に「自分はそこまでの者ではない」と戸惑います。
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あんなに憧れた地であったのに、自分はこの地での生を謳歌出来ず、ましては失望していることにショックを受けるのです。でもかぐや姫にもここで生きたかけがいのない想い出があります。「いや、それでもこの地は生きる歓びに溢れる場所である。私はこの地で生きることが出来るはずだ」と思い直すことで、この地に留まりたいと願います。
が、時すでに遅し・・・・

 かぐや姫の視点で語られる本作は彼女にとってはとても悲しい物語ではあるのですが、なぜかそれと同時にこの地で生きることの歓び、怒り、悲しみ、儚さ、全ての感情をひっくるめて、「生」を受けていることの純粋な素晴らしさが伝わるのです。
それはやみくもに「この世界は生きる価値がある」とか「生きろ」とか言われるよりも、この映画を観たことでストレートに感じることが出来たメッセージだったのです。

 そして、観た方が必ず感じられるであろう、本作が遺作となった翁の声を演じた地井武男さんの表現者としての凄さは圧巻です。日本アニメーションでは出来た画に声をあてる、アフレコ(アフターレコーディング)が主流ですが、本作ではプレスコ(プレスコアリング)と言われる声を先に取り、その声、演技を元に画を描く方法を取っています。2011年夏にその工程でとられていた為に完成していた地井さんの声優としての演技は亡くなられたから、と言う感傷を度外視して本当に素晴らしいものとなっています。

 かぐや姫の感情を通して “生きる”ことで味わうこと、味わうべきことに気付かされた時、知らずと涙が溢れ、本作のみなぎるパワーに圧倒されました。是非スクリーンでご堪能下さい!

By.M
(C)2013 畑事務所・GNDHDDTK

『ペコロスの母に会いに行く』

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こんにちは。たまに現れては日本映画への偏愛を語る男、男住人Aです。さて、年末を待たずに僕は早くも断言します。「今年のBEST1映画が来た!」と。もう号泣!大号泣!泣き崩れました。それこそが11/16(土)から公開の映画『ペコロスの母に会いに行く』。タイトルのペコロスとは本来は小さなたまねぎの呼び名ですが、ここでは主人公の男性・岡野ゆういちさんのことを指します。その風貌(特に頭♪)から名付けられた、彼のニックネームです。つまりこの映画は「●●さんのお母さんってどんな人?会いに行こう!」というタイトルなわけです。そしてその名のとおり、ストーリーはペコロス(=息子の岡野ゆういちさん)のお母さん・みつえさんの人生に、深く、深く入っていきます。

そんなみつえさんは現在、なかなかなお歳のおばあちゃんで、認知症を患っています。演じるのは、渡鬼ファンの間では「意地悪そうに見えるけど実は意外とイイヤツ」と評判(?)の“幸楽のおかみさん”でおなじみ、赤木春恵さん。なんと赤木さんは御年89歳。にも関わらずと言っては失礼ですが、赤木さんの可愛らしさとユーモアたっぷりの佇まいは本当に絶品!見事に本作のヒロインを務めあげています。

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(息子のゆういちを演じる岩松了さんは、実際には髪の毛フサフサ。うらやましい・・・。)

特に物語の前半では、みつえちゃん(春恵ちゃん)が認知症ゆえに引き起こしてしまう数々のうっかりエピソードが描かれますが、本作ではそのどれもが温かく見守る目線で語られます。恐らくそれは、息子・ゆういちさんが母に抱いている気持ちの現れであり、監督の優しい眼差しでもあります。例えば、自分の帰りを遅くまで駐車場で待ち続けるみつえちゃんにゆういちは一度は「危ないし、風邪をひくから」と叱るわけですが、また次の日も同じことを繰り返す母に結局は何も言えず、一緒に家まで歩くシーン。この親子のそんな日常のやり取りを見ていると、「老い」「介護」という問題に付きまとうちょっとブルーな気持ちが、どんどん温かくなってきます。

ちなみにこの作品は長崎在住の漫画家・岡野雄一さんが自身の経験を元に描いたエッセイ漫画が原作になっています。それを老いに関してリアル世代である85歳の森崎東監督が手がけたことで、映画の真実味がグッと増したとも思います。

ところで僕にとってこの作品の一番の泣きポイントは、症状が悪化してきたみつえの記憶が過去へとさかのぼり、同時に映画の中でみつえの人生が幼少期から語られはじめるところ。今は老いて認知症になった母にも幼い時代や若き日々があったことは当たり前のことで、さらにみつえが生きたのは戦争をまたぐ激動の時代でした。まだ幼いゆういちを育てながら、そんな時代をみつえ(および父)がどのように生き抜いたのか。みつえのそれまでの人生をたどることで、不思議なことに映画を観ている僕には今みつえがたどりついた「老い」が、まるで人生の結晶のように見えてきました。こういう視点を持った映画に、僕は初めて出会いました。

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(加瀬亮さんがゆういちの若き日の父。母は原田貴和子さん。この二人がもう最高!)

貧しい時代を生き、時には死を選ぼうとしたこともあったみつえ。大切な夫や親友を亡くし、悲しい思いを抱きながら生きてきたみつえ。認知症になった母は今、去ってしまった人々とさかのぼる記憶の中で再会することもできるのです。
そして主人公のゆういちは言います。「ボケるとも悪か事ばかりじゃなかかもしれん」と。あー、涙、涙。
ブログを書いてたら我慢できなくなってきたので、明日もう一回観ます!

By.A

©2013『ペコロスの母に会いに行く』製作委員会

『2ガンズ』

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 皆さんこんにちは。女住人Mです。前回はクロエ・グレース・モレッツちゃん主演の少女の悲しい青春を描いた作品をご紹介しましたが、今週は男祭りな1本です。主演は本年度一番ビックリ☆ヒットした作品「テッド」で、テッドの相棒ダメ男ジョンを演じたマーク・ウォールバーグと毎度の安定感でお馴染み、オスカー常連俳優デンゼル・ワシントンの二枚看板でお届けします。
11/1(金)からシネマイクスピアリにて公開中の『2ガンズ』です。
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 今回のデンゼル・ワシントンの役どころは麻薬取締官(DEA)ながら麻薬組織に潜入している調達屋のボビー。一方マーク・ウィールバーグも海軍情報部の将校でありながら同じ組織に潜入捜査しているマイケルを演じています。お互いに素性を知らぬままにコンビを組んで、麻薬王グレコの隠し金300万ドル(3億円)を盗み出そうと銀行強盗をするのですが、そこにあったのは想定外の4000万ドル(40億円)以上の大金!強奪した大金を巡って、ボビーとマイケルは手を組むしかない状況に追い込まれ、その二人を麻薬取締局、海軍情報部、CIA、マフィアが追うと言うとんでもない展開になっていきます。
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(品質保証印のデンゼル。どんな役を演じても説得力あるわ〜)

 本作は見ての通りのバディ(相棒)もの。バディものとは共通の敵を倒すべく、二人の男がそれに立ち向かうと言うのが基本系ですが、本作では二人が潜入捜査をしているため、途中まで相手の素性が全くわかっていないのがミソ。素性がわかっていなかった上に目的が一緒でも、その先の狙いが全く違ったからさ〜大変なのです。
 通常なら「力を合わせて汚い金は押収だ!マフィアを倒そう!Oh〜!」な展開ですが、マイケルはそもそも上官命令で強奪した金をボビーから横取りした上にボビーを殺せとまで言われていたので全く彼を信用していません。マイケルは命令通りボビーを一度は裏切るので、そんな目に遭ったボビーも彼を信用するハズはありません。そのため、事件を一つ一つ解決することで二人に熱い友情に涙が!と言う展開に発展するバディもののセオリーがこの映画にはほぼないのが見所!(笑)
信用してないもん同士が、致し方なく協力し合うハメになり、かつ二人を追う組織も皆、自分の私利私欲のために動いているので、先が全く読めません。

だいたい、大金はCIAが麻薬王からせしめていた裏金というとっても汚いものな上に、消えた4000万ドルを執拗に追うCIAのアール(ビル・パクストン)がまた絵に描いたような悪いヤツで、CIAから苦情がきそうなぐらいの悪代官っぷりなキャラ設定が笑えます。加えてマイケルの上司ハロルドたちまでも自分たちの秘密工作資金調達のために大金を横取りしようとマイケルの命を狙うし、もう普通に善人はこの映画に出てこないの〜?(笑)
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(プライベートでも若い頃はかなりなレベルのヤンチャっぷりを発揮していたマーク・ウォールバーグなだけに、
今回みたいな役はどハマリですね)

それぞれの思惑だけが交差する中で、最終的には協力せざるを得ない、ボビーとマイケル。「こいつを信頼しても良いのか?」と言う疑いが常に付きまとった中でのバディものはなかなかスリリングだし、最後の最後まで二人が様子見している感じはなかなか良い。だからこそ、二人の狙いが合致した時の爽快感が格別になりますしね。
今回二人は初共演ではありますが、「これあり!!」なバディ・ものになってますよ。

By.M
MOTION PICTURE(C)2013 GEORGIA FILM FOUND FIFTEEN,LLC AND UNIVERSAL PICTURES.

『キャリー』

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 こんにちは、女住人Mです。さぁ〜、今回ご紹介する映画は“みんな大好き”「キック・アス」でヒット・ガールを演じ、多くの映画ファンの心を虜にしたクロエ・グレース・モレッツちゃんの新作だよ!
当時は11歳の少女を演じたクロエちゃんもここ数年でめっきり成長しました。御年16歳にしてプラダやミュウミュウをサラリと着こなす若手ファンション番長No.1となった彼女が演じるのは1976年公開の名作リメイク、11/8(金)公開の『キャリー』です。
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 原作はスティーヴン・キングの長編デビュー作。1976年にブライアン・デ・パルマ(「アンタッチャッブル」、「ミッション:インポッシブル」)が監督し、キャリーをシシー・スペイセク、母親をパイパー・ローリーが演じ、二人ともアカデミー賞にノミネートされている、もう名作中の名作です。キャリーがいじめられるシャワー室でのあのスローモーションシーンに始まり驚愕のラストまで、美し過ぎる映像美と悲し過ぎるストーリーで個人的にはこの映画を“死ぬまでに見ておくべき1本”にあげちゃいます。「キャリー」のビジュアルが一番有名なのが“血だらけキャリーちゃん”なので、ホラー映画と一見思われがちですが、これはホラー映画ではありません。キャリーちゃんの悲し過ぎる程の青春を描いた切ない物語なのです。
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キャリーは内向的な性格な上に、狂信的な母親(ジュリアン・ムーア)の元で育てられたため、学校でもいじめにあっています。
あるいじめ事件をきっかけに彼女は人気者のトミーとプロムパーティーに出かけることになりますが、いじめの主犯格だったクラスメイトはさらなるいじめを仕掛けようとしていました。そしてプロム当日、母親の反対を押し切って出かけたキャリーに悲劇が訪れるのです。
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 本作は1976年のデ・パルマ版とほぼ同じ展開で物語は進行します。ただ、設定が現代なのでイジメはさらに陰湿です。冒頭のシャワー室のシーンとはキャリーが初めて生理を迎えた時にそれを知らずに半狂乱になった姿を同級生たちに揶揄されるという場面ですが、何せ携帯、スマフォ、you-tubeがある時代です、勿論この様子は全部動画でアップされるのです。あぁぁぁ。この動画イジメなど現代だからこそあり得ることで、キャリーがより傷つき内へ内へ入るきっかけとなります。

 そして、前作よりさらにパワーUPしたのは、プロム当日にさらなるいじめを受けたキャリーちゃんが、そのショックのあまりに自分の力が押さえきれず全てをめちゃくちゃにしてしまうシーンです。そう、彼女は自分で抑制出来ないほどの不思議な力を持っていたのです。もうキャリーちゃん強い!強すぎる〜!!おっかない、おっかない!もうそこは前作以上の地獄絵図です。初めて自分を好意的に受け入れてくれるイケメンの友達が出来たのに・・・、学生時代の頂点プロムナイトに参加しているのに・・・・、孤独だった地獄の日々から一気に天国に舞い上がるよな気分だったのに・・・、やっぱりお母さんの言うことを聞いておくべきだったの?キャリーちゃんの心は悲しみと怒りで一気に爆発なのです。普通の女の子になりたいだけだったのに、普通の女の子みたいに母親から離れて自分の足で立ちたかっただけなのに・・・おろろん、おろろん・・・もう悲しい、悲しい!

 前作では衝撃的なラストがいろいろ物議を醸しましたが、本作ではそこに少し救いを加え、さらに現代的なテイストのエンディングを迎えます。
デ・パルマ版「キャリー」が好きな方も、初めて「キャリー」に出会う方も是非スクリーンでクロエちゃん版キャリーをご堪能下さい。

PS, クロエちゃんの出世作の続編「キック・アス/ジャスティス・フォーエバー」のシネマイクスピアリでの(2月)公開も決定だよ!

By.M
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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