『メッセージ』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。前回はネタバレ厳禁シャマラン監督最新作「スプリット」をご紹介しましたが、今回も伝えたいことは山ほどあるけど、核心には触れられない、でもどうしても・・・的な5/19(金)公開の『メッセージ』をご紹介します。
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 突如、世界中12か所に現れた謎の飛行体。大学で言語学を教えるルイーズ(エイミー・アダムス)は軍から"彼ら"の言語解読を依頼されます。"彼ら"が地球にやってきた目的を探るために・・・。
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 日本ではその形状から(お菓子の)"ばかうけ"と一部で名付けられている、この謎の飛行体。その中に入り込んだ言語学者のルイーズ、物理学者のイアン(ジェレミー・レナー)ほかスタッフはタコとクラゲをどうにかしたような2匹の物体と出会い彼らをヘプタポッド(七本脚)と名付け、コミュニケーション方法を必死に探ります。地球上の様々な場所に現れたため、この危機的状況をなんとか打破しようと各国が協力し合います。そんな中でルイーズは「急がば回れ」とイアンと共に出来るだけ自分たちのやり方で彼らとの接触を図り・・・・と前半は至って王道のファーストコンタクトもの。
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 2体のヘプタポッドはアボットとコステロ(由来は昔のアメリカの漫才師の名前らしいです)と名付けられ、やっとこさコンタクトの足がかりを掴むもの、解読には時間を要し、徐々に「やっぱりあいつらは侵略しにやってきたんじゃないか?」といった不安に駆られる人たちも増えていきます。交戦の構えを今にも取りそうな国も出てきて、ルイーズたちが一刻も早く彼らとコンタクトを取らねば・・といった一触即発な流れにもなり、緊迫感は増幅していきます。
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その一方、この映画は冒頭からルイーズの私的な物語がフラッシュバックのように挟みこまれていきます。そこからは一人娘の成長の記憶が時間軸もまばらに断片的に登場します。ヘプタポッドとの流れとは何の関係もない所で、ルイーズはこのフラッシュバックに襲われ、悩みます。観客はルイーズが傷を抱えた人であることを何となく認識していくのですが、後半、この展開が映画全体の流れをググっと変えて行くのです。あ~、もうこれ以上は言えない・・・
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(エイミー・アダムスの演技がまた素晴らしい!!)

 この映画の魅力はズバリ、入口と出口のギャップにあると思っています。導入は地球人が宇宙人と出会うファーストコンタクトものというとてもSF的なものなのに、語られるテーマ(出口)が観た人のパーソナルな部分、その人の柔らかい場所に留まるところ。
この映画の謎が解けた時には想像もしていなかったところに自分を持って行かれ、とても不思議な感覚を得ると思います。それは人によっては悲しいと感じたりするかもしれませんし、むしろ生きていくこと、誰かを愛することの強さを感じる人もいるかもしれません。
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こう説明すると、ばかうけ襲来からどこに着地するのだ?と増々疑問の??を増やしてしまったかもしれませんが、そのギャップこそがこの映画の醍醐味なので、下手な情報を入れてしまう前に映画館にかけつけて頂くのが一番だったりします。もしかしたら"あなた"の人生の物語になりうる1本かもしれません。
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 こんな素敵な映画を作ってしまったのは「SF映画を作るのが夢だった」と語るドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。新作を出す度に期待と評価を高め(「プリズナーズ」「複製された男」「ボーダーライン」ほか)、今後の活躍が最も期待されている映画人の筆頭であり、今最も声に出して言いたい名前を持つ男、それがドゥニ・ヴィルヌーヴです。次回作にはSF映画の金字塔「ブレードランナー」の新作『ブレードランナー2049』(ハリソン・フォードと「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリング主演よ~)の公開を11月に控えるほか、これまた話題作「デューン 砂の惑星」のリブート版の監督に決定するなど、ヴィルヌーヴの名前をサラっと言えるとかっちょいい局面が増えますので、今のうちから名前を覚えておいて下さいね。
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(「シン・ゴジラ」の樋口真嗣監督(右)もヴィルヌーヴ監督の大ファン。
サインをもらって映画少年に戻ったような樋口監督の表情が何ともナイスです。)

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
By,M

『スプリット』

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 こんにちは、女住人Mです。映画の宣伝では、ネタバレ厳禁!結末他言無用!的な煽りを入れる作品がありますが、今回ご紹介する作品もそういった類の映画、"ドンデン返し"と言えばこの人、M・ナイト・シャマラン監督最新作5/12(金)公開『スプリット』です。
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 ケイシー(アニヤ・テイラー=ジョイ)は友達がいない孤独な女子高校生。クラスの人気者クレアの誕生日パーティーに誘ってもらい、彼女のお父さんに車で送って貰う途中、同乗していたマルシアと共に正体不明の男(ジェームズ・マカヴォイ)に拉致、監禁されてしまいます。そしてその誘拐犯は23もの人格を持つサイコ野郎だったのです!
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さて、"シャマラン"と聞くとある時期からもう旬が過ぎた人・・的な認識もあったかもしれませんが、先ずそういう概念を捨てていただくことから話を始めましょう。確かに、シャマランは「シックス・センス」の大ヒットを機に人気監督になったもの、途中から暴走が止まらず、多くの観客が置いてきぼりになった時期やシャマランらしからぬ作品を作った時期もありました。しかし、シャマランは前作『ヴィジット』(2015年)で完全復活を遂げているのです。なので蘇ったシャマランを堪能いただくために、気持ちと時間に余裕がある方は是非ともこの「ヴィジット」を観て頂きたい!そんな面倒なことを勧めるぐらい「ヴィジット」傑作です!

 そして肝心の『スプリット』、前述したようにシャマランお得意のラストにまさかの・・・という展開があるので何も語れません!笑
言えることはシャマランの練られたストーリー展開を体現する役者たちの演技が本当に素晴らしいこと!!特に23人もの人格を持つケビンを演じるジェームズ・マカヴォイが凄すぎる!「ナルニア物語」のタムナスさん役でまろやかイケメンとしてファンの心を鷲掴みにし、一躍トップ俳優に。昔は風貌を活かした王子様風な役も多かったのですが、途中から彼の突出した演技力を求めキャスティングする監督が多く、シャマランもきっとそれを狙っての起用だったと思います。
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マカヴォイはケビンの中に存在する9歳の少年からエレガントな女性、デザイナー志望の男性と演じるキャラの振れ幅はありまくりなのに、どれも恐ろしい程に演じ分けていて、ロバート秋山(のクリエイターズ・ファイル)も驚愕のマカヴォイ劇場が繰り広げられるんです。本作の終盤に登場するあるキャラを演じる時のマカヴォイは特にどうかしているぐらい凄い!!役者って本当にすげぇ~、と声に出しそうになりました。
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加えて、ケビンに誘拐されるヒロイン・ケイシーがまた良い!一緒に誘拐されてしまい泣き叫ぶだけの友達とは一線を画し、ケイシーだけは冷静で、時に機転を利かせ反撃に出たり、うまくケビンを丸めこもうと画策します。ケイシーを演じるアニヤちゃんの目がまたとても魅力的で、心を閉ざしているからいつも伏し目がちだけれど、目が大きくうるんでいるのでどこか謎めいているし、表情の一つ一つに悲しみがにじみ出るんです。
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そして物語が展開するにつれ、彼女が抱える闇の片鱗が徐々に想像出来るようになり、ケビンを始め、物語でキーポイントとなるキャラは全て"孤独"という共通点の中である意味繋がっていくのです。奥にあるテーマはとても切なく、悲しい・・・。

でもそこはシャマラン。そういう悲しみをストレートに描かない。それが終盤のまさかの展開へと広がりをみせて行くんです。
シャマラン、勝負に出たな!
挫折を経験し、一皮むけたシャマランの快進撃はまだまだ続くのでした。

★シャマラン監督&ジェームズ・マカヴォイ来日の模様もお届け★
 本作の公開を記念して監督とジェムズ・マカヴォイさんが来日!映画を観終わった後のお客様とネタバレ解禁トークを繰り広げるイベントに参加してきました。2年ぶり7回目の来日のシャマラン監督は「今回はコミック本を買いたいんだけどどこか良いところ知らないかな?」と観客に尋ねたり・・・。
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9年ぶり2回目の来日となったマカヴォイさんは来日中に誕生日を迎え、当日はロボットレストランに行ったそうで「これまでで一番クレイジーな誕生日を過ごしたよ。でも外国人ばっかりで、日本の人は行かないの?」とコメント。そして観客みんなでマカヴォイさんに「お誕生日おめでとう」と祝福され「Thank you、Thank You!」と笑顔で答えていました。
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マカヴォイさんは今回1週間近く日本に滞在されていたようで、シャマラン監督も大の日本好き、また私たちの予想を裏切る映画を作って来日してほしいですね。

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『カフェ・ソサエティ』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。今回は今もなおハイペースで映画を作り続ける超人ウディ・アレン(今年82歳!)の最新作5/5(金)公開の『カフェ・ソサエティ』をご紹介します。
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 舞台は1930年代、主人公のボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)は刺激的な日常を求めて映画業界の大物エージェントの叔父フィル(スティーブ・カレル)を頼ってニューヨークからロサンゼルスにやってきます。雑用係として仕事を始めたボビーですが、秘書のヴォニーことヴェロニカ(クリステン・スチュアート)にたちまち一目ぼれ、アタックするも彼女は道ならぬ恋に落ちていたのです。傷心のまま結局ニューヨークに戻ったボビーは兄のナイトクラブで働き成功、美しい女性(ブライク・ライブリー)と出会う・・・これまた彼女の名前もヴェロニカなのでした。
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 ウディ・アレンの作品と言えば、ファニーでロマンティック、時にシニカルだけど切なさがふっと訪れて、と人生の酸いも甘いも描いてくれる・・さすが人生を長く豊かに経験し、映画に生き、恋に生きたマスターの教えは!といった印象があります。「人生ってこんなもんだと僕は感じているけどね・・」と映画を通じて語られるウディ節は年を取れば取る程ダイレクトに胸に沁みて、若い頃よりどんどん彼の作品がしっくりくるのは大人になった自分へのご褒美なような気もしています。で、今回はひとりの男と二人のヴェロニカが織りなす物語。
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本作でもボビー演じるジェシー・アイゼンバーグがウディさながらにマシンガントークを繰り広げ(って、この人はもとからそういうタイプではありますが・w)、ブラックなユーモアで笑わせたり、はたまた30年代のゴージャスな世界観にうっとりさせてくれたり、と思ったら黄昏時のような寄る辺ない気持ちにもさせてくれたりと、ここに来てまたもやウディ映画の傑作が誕生しました。
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 この映画で個人的にグっときたポイントは "進める道は1つ"であることの描かれ方。ボビーは成功を夢見て、ロサンゼルスに行ったり、夢破れてニューヨークに戻ったり、はたまたヴォニーに恋したり、恋破れてヴェロニカと結ばれることになったりと、彼の人生には違った生き方もあったかも・・・というのがいくつか提示されます。
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でもこれはボビーだけのことでなく、人は誰しも日々どんな些細なことでも多くある選択の中から一つを選んで行動していて、それに満足しようが後悔があろうが「あの時こっちを選んでいれば」といった思いを必ずするものです。だって人生は1つしか選べないから。なのでどうしたって「あっちもあったな」と想いを馳せてみては堂々巡りになっちゃいます。
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 そしてこの映画が語られる時に大ヒット上映中の映画「ラ・ラ・ランド」みたい、という感想を持つ方がとても多いのはどちらの映画も「あったかもしれない人生」について描かれるから。「ラ・ラ・ランド」の描き方はファンタジーでドリーミングなあの映画にふさわしい表現でしたが、さすが82歳のウディが描くそれはまた一味違った、独特の余韻を私たちに残してくれます。それは結局"夢は夢"であること。あったかもしれない夢のようなことは考えてもしょうがないという諦めを感じさせられながらも、その一方で"そんな夢を見続けられるって素敵じゃないか"の両方を私たちに差し出してくれる。これが何とも言えずほろ苦いけれど温かい・・・。
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 人生の選択はたくさんあるようですが人は誰もが1つしか選べない、そして選んでいるようだけどそれは決まっているものと考える人もいるでしょうし、選んでいるのではなくただそうなっているだけ、と思う人もいるでしょう。"進める道が1つ"しかない私たちはそれに囚われ過ぎても損だけど、今ここにない人生を思い続ける、そう思わされる出来事があることが人生の彩りになる、「それも悪くない・・・」と映画を観終わってとても優しい気持ちになれるのでした。

★『カフェ・ソサエティ』公開記念メニューのお知らせ★
本作の公開を記念して、イクスピアリ4Fシガー&バー「トルセドール」では劇中の登場人物をイメージした4種のカクテルが、イクスピアリ3Fイタリアンレストラン「ピッタ ゼロゼロ」では映画の世界を皿上で表現した特別なデザートプレートが登場。
お会計時に映画『カフェ・ソサエティ』のチケットを提示するとさらにお得な特典も!
映画とあわせてお楽しみください♪

「トルセドール」のウェブサイトはこちら
「ピッタ ゼロゼロ」のウェブサイトは こちら

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Photo by Sabrina Lantos © 2016 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.

『ワイルド・スピード ICE BREAK』

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 GWに合わせてディズニー映画、ファミリー映画などなどいろんなジャンルの映画が公開されますが、ド派手なアイツと言えば、あれしかありません。今回ご紹介する映画は4/28(金)公開の『ワイルド・スピード ICE BREAK』です。
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 「ワイスピ」でお馴染のこのシリーズ、前作の「ワイルド・スピードSKY MISSION」も全世界的に大大大ヒット!!ただ、主人公のブライアンを演じたポール・ウォーカーが撮影途中に不慮の事故で他界。未だこの事実を受け入れられない「ワイスピ」ファンの方も多いと思いますが、それを受けての前作はこれ以上ないエンディングで締めくくられました。そして、その悲しみを乗り越えての新作です。

 「ワイスピ」と言えば"Join the Family"がスローガンなぐらい、固い絆で結ばれたファミリー映画。いえ、登場人物たちのほとんどは本当の家族ではないのに、敵対していても戦っているうちになぜか最終的にはファミリーになるという、ミラクルが起こる映画。
だって主人公のドミニク(ヴィン・ディーゼル)を追っていた警官ホブス(ドウェイン・ジョンソン)も今はすっかりドミニク・ファミリーの一員ですからね。ドミニクが仲間を大切にするから気付けば"人類みなファミリー"になるのが「ワイスピ」シリーズの特徴です。
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が、今回はなんとそのドミニクが仲間たちを裏切り、敵対してしまうのです。大黒柱を失ったドミニク・ファミリーたちは、何とかして彼を救うために、ファミリー最大の敵だったジェイソン・ステイサム扮するデッカート・ショウと手を組むことに・・・(あら、また"人類みなファミリー"の図式!?)
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 さて「ワイスピ」シリーズの最大の魅力と言えばド派手なカーアクション。本作ではなんと車VS巨大潜水艦で氷河チェイスまでやっちゃいます。どう考えてもそこに勝算なんて思いつきませんが、不可能を越えるのが「ワイスピ」シリーズです。今回も笑っちゃうぐらいどーかしているカーアクションのつるべ打ち!しかも実際に高級車たちを壊しまくって撮影しているシーンも多く、その迫力はスクリーンで観るべし!なのです。
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 そしてド派手すぎる展開に「ワイスピ」シリーズは一方で一体どこに向かっているのか?と思わなくもないですが(褒めてます!)、そのおおらかさもあってか、ハリウッドで活躍するスターの中でも「本シリーズなら是非、出演したい!」と言う人もたくさんいます。で、今回の敵役はオスカー女優のシャーリーズ・セロン!!このほかにもイギリスを代表するあの大女優もカメオ出演していたりとサプライズ満載ですので、そのあたりも心して観るべし!です。
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 今となっては車に全く興味がない方がご覧になっても心から楽しめるアクション映画になっているので「スカッとしたいな!」という方は是非映画館へGO! そして観たら最後、あなたも"Join the Family"なのです!

By.M
Ⓒ2017 UNIVERSAL PICTURES.


『バーニング・オーシャン』

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 皆さん、こんにちは女住人Mです。
今回は「美女と野獣」と同日に初日を迎えたもう1本の作品、打って変って社会派&硬派な『バーニング・オーシャン』をご紹介いたします。
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 2010年に起きたメキシコ湾沖の石油掘削施設ディープウォーター・ホライズンでの大爆発事故。これにより3カ月にわたって大量の原油が海に流れ出ました。そして施設で働いていた11名もの命が奪われたこの惨事、実は世界最大級の"人災"だったのです。その事故の裏側を描くのが本作です。

実話の映画化ということで先ず目を見張るのはその臨場感。映画の冒頭は作業員たちが普通通りに家を出て、通常通りに業務に携わっているシーンが描かれます。でもディープウォーター・ホライズンは電気系統の故障が相次いでいる上に工期が遅れていて管理職のヴィドリン(ジョン・マルコヴィッチ)は安全点検を割愛してでもそれを取り戻そうと現場に無理難題を強い、一方施設主任のジミー(カート・ラッセル)は安全第一を謳いヴィドリンと衝突しています。
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(重傷を負いながらも部下を助ける主任ジミー、演じるはカートラッセル。
その姿で「バックドラフト」を思い出すあなたは、オーバー40!?)

既にこの施設がこの後、未曾有の惨事を引き起こすことを知っている我々は二人の言い争いに始まるその1つ1つのやり取りに不穏なサインを感じ取りながら映画を観ます。いつもと変わらない一日だったハズなのに、小さなミスや誤った判断がどんどん積み重なっていき、稲川淳二風に「いやだな~、いやな感じがするな~、怖いな~」と緊張感がどんどん迫ってきます。大爆発が起きると数十メートルの火柱が上がり、一瞬にして施設が地獄絵図。まるで自然が人間を罰しているかのように炎や黒煙が人間を襲うその迫力たるや・・・。本作が今年のアカデミー賞視覚効果賞、音響編集賞にノミネートされているのも納得です。
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起きた事故があまりにも大きすぎるので他人事に思えるかもしれませんが、でもその原因は前述した通り、人的なミス。安全管理、危機管理が何よりもの優先事項にあるにも関わらず、経営陣は工期が遅れることの金銭的損失の方にばかり目を向け、それに反発する者もいたけれどパワハラ上司の身勝手な判断で起こるべきして起きたこの事故。「ちょっとぐらい・・・」という判断は本当に危険で、我らの日常でも似たようなことは起きないとは言えません。
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 そして事故が起きたことで負傷し、施設内に足止めを食らった作業員たちを救助するべく立ち上がるのがマーク・ウォールバーグ演じる主人公エンジニアのマイクです。本作の監督ピーター・バーグとは(敵地で孤立無援になったシールド隊員たちの脱出劇を描いた)「ローン・サバイバー」に続き2作目のタッグで、この後もボストンマラソンでのテロ事件を描いた6/9(金)公開「パトリオット・デイ」と続きます。マーク・ウォールバーグ自身がザ・男気溢れるキャラなだけに映画の中盤以降、危険を顧みずに必死に同僚たちを救出するストーリーに胸熱!!現実世界のヒーローはスーパーパワーを持つ人でなく、どこにでもいる普通の人だったりするものですね。
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 ちょっとした油断は大きなトラブルに繋がる、現実で取り返しのつかないミスをしないためにもこの映画、必見です!

余談:大量に流出した原油、この事故の鎮静化に役立ったのが'オーシャン・セラピー・ソリューション'という装置。1989年に起きたアラスカ沖原油流出事故を機に、かねてから環境問題に興味をもっていたある男性が開発中の装置の権利を購入、多額の出資をし、陰ながら地球を救っていたという・・・その人の名はケビン・コスナー。

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『美女と野獣』その2

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 こんにちは、女住人Mです。今回ご紹介する映画はシネマイクスピアリのみならず、全国、いや全世界で2017年の最重要作品であると言って過言でないアレ、そう皆さんお待ちかね4/21(金)公開の『美女と野獣』をご紹介いたします。
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 言わずと知れた不朽の名作アニメ『美女と野獣』のディズニー渾身の実写化。あらすじ紹介も割愛出来るほど、知らない人はいない愛の物語。既に一足先に全米を始め各国で公開されていますが、世界中で大大大大ヒット中!!つまり既に作品の満足度は確約されている訳ですが、なぜそんなに受け入れられているか?を分析してみます。
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その1、<みんなが観たい『美女と野獣』が観られる!>
「マレフィセント」ほか、これまでもアニメーションとして誕生したディズニーの名作が実写化されることはありましたが、現代の世界観にアレンジしたり、新しい解釈を盛り込んだりと視点を変えるパターンが多かったのですが、本作ではほぼアニメ版を踏襲!キャラクターの存在を際立たせるためのプラス要素は若干あるもの、これだけ長年、世界中で愛されているコンテンツなのでいらぬ装飾は必要なし!ということで皆さんが「あのシーンが実写化されたらどうなるんだろう?」といった期待高まるワクワクシーンがもう完璧なまでに再現されていて、うっとり指数200%なのです。そう、あなたが観たいものが観られる映画です!
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その2、<キャスティングが素晴らしい>
既に皆さん感じてらっしゃると思いますが、ベルをエマ・ワトソンというのはこれ以上ないキャスティング。演技力、歌唱力も素晴らしく、ディズニーのヒロインにふさわしい清潔感も兼ね備え、芯のある主人公にもぴったり!野獣役には人気海外ドラマ「ダウントン・アビー」シリーズのマシューでお馴染、ダン・スティーヴンス。ダンが演じる野獣は獣の中に人間が囚われている、その苦しみ、苛立ち、悲しみが彼の演技でより強調され、野獣の抱える"孤独"が際立っています。また野獣が乱暴な振る舞いをしたとしても品の良さが隠せない、というのはダンが持っている天性の資質が活かされているかと。
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さらに主要キャストのみならず、今回は特に「俺様、こんなにハンサムなのになんでベルは結婚してくれない?」とうぬぼれたっぷり自画自賛型ガストンを演じるルーク・エヴァンス(以下、ルクエヴァ)とそんな彼を崇拝するお調子者ル・フウを演じるジョシュ・ギャッド(「アナと雪の女王」でオラフの声を担当)のコンビが最高!前半ではその俺様っぷりでガストンは物語のコメディリリーフ的な役割も担うのですが、ベルが野獣に心を許していく姿に直面し、どんどん怒り、憎しみに囚われていき、まさに彼こそが獣を心に宿してしまう・・・その様をルクエヴァが見事に演じているのもポイント!また、そんな変貌していくガストンに恐れを感じることを機に変化するル・フウの感情も描かれ、そういった細部に至るまでの作り込みが随所にあって物語により厚みが加わっているのです。
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その3、<やっぱりメンケン(作曲)&アシュマン(作詞)の音楽がパナイ!>
『美女と野獣』と言えば同名の主題歌や「朝の風景」、「ひとりぼっちの晩餐会」ですが、本作でもアニメ版の名曲全てのナンバーが使われている上に、1曲、1曲が持つ曲の強さを改めて感じることが出来ます。私が今回、実写版を観た時に一番に感じたのは実はこの曲の力でした。「やっぱ、凄い!」と。しかも今回加わった3曲の新曲も物語により深みを持たせるために用意されたものなので、そちらもお楽しみに!
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その4、<ディズニーの本気、吹替キャストも素晴らしい>
吹替版のキャストには主人公のベル役に昆夏美、野獣役に山崎育三郎を始め、村井國夫、岩崎宏美、島田歌穂ほか日本ミュージカル界の一線スターが勢ぞろい!このまま舞台版『美女と野獣』が上演出来そうな豪華キャスティングになりました。それ故に、今回吹替版は"プレミアム吹替版"と名付けられているんです。これは字幕版、プレミアム吹替版と両バージョン観て、おかわりするしかありません!(プレミアム吹替版キャスト発表会のレポートは こちら

と、『美女と野獣』の魅力はまだまだ語れますが、これ以上は野暮なのであとはもう皆さんの目でご堪能下さい!そしてシネマイクスピアリ恒例のエントランスのオリジナル装飾、4~5月のテーマはもちろん『美女と野獣』です。壁一面の大型幕やカウンター上のキャラクターたちと一緒に思い出の写真撮影を是非!ほかにもイクスピアリ内2F B'ウェイ回廊では、『美女と野獣』キャラクターポスターを一挙展示中ですよ♪
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By.M
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『ムーンライト』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。今回ご紹介する映画は本年度のアカデミー賞作品賞・脚色賞・助演男優賞受賞作、3/31公開『ムーンライト』です。そんな冠がありながらも本作をまだご覧になっていない方もいらっしゃると思います。私の周りでも「重たい内容っぽいな~」「社会派っぽいやつでしょう?」と言った印象で敬遠している声を聞きます。でも私がこの映画を観終わって最初に口に出た感想は「いや~ん、ロマンチックや~ん。(うっとり)」でした。
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 マイアミの危険なエリアに生まれたシャロンが物語の主人公。彼の少年時代(アレックス・ヒバート)、思春期(アシュトン・サンダース)、成人(トレヴァンテ・ローズ)になるまでを3部構成で描き、3人の役者がそれぞれのシャロンを演じます。

リトルとあだ名をつけられた少年時代のシャロンはその名の通り、ちびっこ、内気な性格で学校でもいじめにあっています。家に帰っても麻薬に溺れている母親(ナオミ・ハリス)が知らない男の人を家にあげていて、どこにも居場所がありません。そんな彼がある時、ドラッグの売人ファン(マハーシャラ・アリ)と出会い、彼が唯一の心開ける存在になります。父親のいないシャロンにとってはまさに父親代わり、シャロンはずっと一人ぼっちの辛い現実を過ごしていましたが、ファンと出会い心の拠り所を得ます。
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そして学校でも幼馴染のケヴィンが唯一そういう存在として彼の側にいてくれるようになります。でもシャロンの生活は好転することはなく、思春期になっても「お前、オカマみたいだな」と罵られイジメは続き、生き辛い現実に変化はあまりありません。
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ある夜、シャロンはケヴィンと浜辺で一緒に過ごしたことでお互いの存在が特別なものになりますが、悲劇的な出来事が起きたことを機に、二人の関係性も人生も行き違いそれ以降、離ればなれに・・・。時は流れ大人になったシャロンはリトルと呼ばれていた面影がないくらいに屈強な成人へと変貌し、ファンと同じドラッグの売人という人生を歩んでいた、そんなある日、シャロンの元にかかってきたケヴィン(アンドレ・ホーランド)からの1本の電話がまた彼の人生を変えていきます。

 本作の登場人物はほぼ黒人、イジメ、貧困、LGBTといった様々なマイノリティの苦しみを描いているので確かに冒頭触れたようにある特定の人のそれを描いた特殊なものと思われるかもしれません。でもこの映画がフォーカスするのは共同体の中に属しているシャロンの疎外感です。誰かが誰かを差別すること、孤独を感じることはどんな境遇にあっても経験し得ることです。
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ファンはシャロンに「自分の人生は周りに決めさせるな」と教えますが、その人を何かの枠にはめたがるのは他人だし、他人は誰かをカテゴライズすることで差別をするから、自分で決めろと言ったのかもしれません。黒人であること、男性であること、そういったことで社会が個人に求めること、枠にはめたがることはとても多く、それは人種、性別が変わっても同じです。なので自分は一人であることを感じている(感じたことがある)人にとってはこの映画がとても私的な物語となっていくのです。
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(シャロンを大切に想う人は誰もが料理を彼に振る舞ったり、食べさせます。映画における料理シーンは登場人物たちの関係性や感情を物語る大切なファクターです)

 そして孤独を感じていても誰かたった一人でも心を解放出来る人、無条件に気持ちを渡せる人がいれば人は生きることが出来ます。それがシャロンにとってのファンでありケヴィンだったのです。ファンとケヴィンの不在によって心を閉ざして大人になったシャロンは憧れのファンのような生き方と風貌をなぞり周りを寄せ付けません。でも疎遠になっていたケヴィンからの1本の電話で、彼の中の何かがまた呼吸をし始めるのです。
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ダイナーのシェフになったケヴィンは「お前に似た人をこの店で見かけて思い出したんだ」と昔と変わらない距離でシャロンを迎えます。子供の頃と全く違う風貌になったシャロンですが、そのうつむき加減の眼差しは変わりません。言えなかった言葉はたくさんあっても二人が交わす目線のやり取りは会えなかった時間を埋め、雄弁に想いを語るのです。

そしてケヴィンはシャロンに食べさせようと料理を振る舞います。私は人生でこんなに官能的な料理を見たことがありませんでした。それが私のこの映画を観終わった時の感想「いや~ん、ロマンチックや~ん」に繋がっていくのです。大切な人へ料理を振る舞う行為がこれまで観たどんなラブシーンよりエロかった・・・。
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小さい頃から自分の殻に閉じこもって生きていた少年がたった一人の人と出会うことで自分が自分であることを許していく、これはまさに"愛"の物語なのです。

By.M
Ⓒ2016 A24 Distribution, LLC

『レゴ®バットマン ザ・ムービー』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。
今回ご紹介する映画は子供も大人も楽しめる4/1(土)公開『レゴ®バットマン ザ・ムービー』です。
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 レゴブロックで作られたゴッサムシティの平和を守る人気者バットマン。でもその実態は寂しんぼうの癖に強がりで面倒臭いヒーロー。ひょんなことから孤児の少年ディックを引き取り、ロビンと名付けて行動を共にすることに・・・ロビンのせいでペースを乱されるバットマンだったのですが、そんな時にジョーカーを始め、極悪人たちがゴッサムシティを襲ってきたのです。果たしてバットマンはゴッサムシティを、世界を救えるのでしょうか?
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本作は2014年に公開された「LEGO®ムービー」のスピンオフ映画。実は「LEGO®ムービー」はLEGOブロックでの楽しみ方の真髄、ひいては想像することの素晴らしさを謳った超~名作!本作もそれに負けず素晴らしい~!!出来栄えになっています。

先ず冒頭からギャグ連発で、スタジオロゴをイジリ倒すところからスタート。街の平和を守るヒーローとしてのバットマンですがおうちに帰るとひとりぼっち。帰ったよ~という声もこだまし、ご飯はレンジでチンしてお一人さまディナー、特大ホームシアターで一人ツッコミを入れながらの映画鑑賞(しかも観ている映画のラインナップがまたツボ)、もうとにかく一人、一人、ぼっち、ぼっち。

優れた才能やパワーを持つ人は孤独なのは常ですが、バットマンはそれに加えトラウマを抱えているから、ぼっちな自分を解放出来ない。それは皆さんもご存知の通り、子供の頃に両親を亡くしていること。大切な人を亡くした傷を抱えるバットマンは何をするにも一人で行動、だってまた大切な誰かを失うなんて思いを経験したくないから・・・それなら親しい者は遠ざければいい!ぼっちでいるんだ!そんな拗れたマインドをバットマンがどうやって克服していくか、というのが本作のテーマの1つにもなっています。
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いえ、本編自体はそんなマジメトーンじゃないんです。むしろギャグと小ネタのオンパレードでヘロヘロになるぐらいのコメディ映画。でも根底にテーマがきっちりあるので、始終笑いながらもそれが浮き彫りになった時に「なんだ、いい映画じゃないか、ほろり。」となって、実はとっても深い映画に仕上がっているんです!
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悪役のジョーカーもバットマンに相手にして貰えないことから傷つき、こっちを向いてほしいから復讐をする、というこれまたぼっち気質。つまり二人は似た者同士。これまでクリストファー・ノーラン版「バットマン」シリーズでもシリアスに描かれた、正義と悪の関係性についても本作ではとてもストレートに笑いの中で表現していて、テクニックは上手かもしれません。
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 つまり、本作は一見するとLEGOで遊ぶことが好きなお子様向け映画なんですが、実はアメコミやバットマン、スーパーマンといったDCコミックスが大好きな大人が観ても、いや大人だからこそグっとくるテーマがてんこ盛りなんです。おまけにジョーカーがゴッサムシティを襲う時の仲間はあんな映画やこんな映画の悪いヤツがアッセンブルしているので映画好きな人はよりテンションが上がるハズ。

 シネマイクスピアリでは吹替版で上映中ですが、ギャグの情報量もガッツリなので吹替の方が観やすいのと、声優界の神・山ちゃんこと山寺宏一さんのバットマンの吹替がまた素晴らしい上に、ロビン役に抜擢された小島よしおさんがいい仕事しています!と言う訳でアメコミ映画をくまなくチェックしている方は見逃さないで下さいね!

By.M
©2017 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC DUNE ENTERTAINMENT LLC.

『キングコング:髑髏島の巨神』

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 みなさんこんにちは、女住人Mです。
今回は大人も子供もわっしょいと楽しめる3/25(土)公開『キングコング:髑髏島の巨神』をご紹介します。
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 時はベトナム戦争が終結した1973年、舞台は南太平洋に浮かぶ孤島"スカル・アイランド(髑髏島)"。未開の地探索のために出向いた調査隊だったが、そこに突如現れたのは島の巨大な守護神キングコング。島からの脱出を試みるも、この島での本当の敵は彼だけではなかったのです・・・
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 2014年製作のハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」のチームが若干32歳の若手ジョーダン・ボート=ロバーツを監督に迎え、作り上げた本作。言わずもがなキングコング、ゴジラ、怪獣、そういった類のものが大好物な方は必見な1本。「GODZILLA ゴジラ」では焦らして、焦らしてのゴジラ様登場でしたが、本作はのっけから巨大なキングコング様がバババーーーーン!!と登場で、冒頭からコング様フルスロットル!もうスタートからアゲ↑アゲ↑でございます。
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 そして時代はベトナム戦争終結直後、国に帰還する前の最後の仕事的にパッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)率いるヘリコプター部隊が元特殊部隊(トム・ヒドルストン)やカメラマン(ブリー・ラーソン)や科学者たちを連れこの髑髏島に向かいます。彼らは「地獄の黙示録」よろしく颯爽と登場するも、地質調査の名のもと、島に爆弾を投下したことでコング様の怒りをモロに買います。コング様の「何やらかしてくれとんねん!」的人間への容赦ないお仕置きには手加減なんてありません。人間たちは即座に壊滅状態、キングコングVS人間という図式で物語が進むと思いきや、コング様向かうところ、敵なし。
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ですが、パッカード大佐はベトナム戦争の敗戦で大きなものを失っている上に今回多くの部下を失ったことでダメージ倍、怒りに囚われ復讐の鬼と化し、コング様VSパッカードの闘いが始まります。コング様は31.6メートルもあるのにそれにガチで闘いを挑むパッカード。そんな一見「どないやねん」設定を納得させられるのはサミュエル・L・ジャクソン(以下サミュエル)以外いない訳でこの役に彼がキャスティングされるのも納得です。コング様とサミュエルがガチでメンチ切るシーンまで用意されていますので、そのサミュエル魂溢れる圧のあるシーンは大スクリーンで是非堪能して頂きたい。パッカードが執拗にコング様を追うことで狂気に囚われていく様はどっちがモンスターなのか本当にわからなくなるぐらいです。
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 そして当初、コング様が平和を脅かす敵のように思われていましたが、途中から実はもっと恐ろしいものが別にいて・・・といったコング様の本当の存在理由も明かされるようになります。この別のやつらがまたいい感じに気持ち悪くて最高!と言う訳で冒頭からコング様の登場でフルスロットルだったこの映画は別の嫌な感じなやつらがドンドン出てきてアッセンブル!怪獣フェスと言いましょうか、最後までずっとテンション高めで繰り広げられのです。ロバーツ監督は「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロ監督並みに日本カルチャー大好き青年なので、映画の随所に日本のアニメ、特撮文化が登場し「君も好きだね~」とほくそ笑むしかありません。
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 とにかくコング様にとって人間は敵に非ず(パッカードは除く)その巨神っぷりにほれぼれする2時間。映画の最後には本編で打ちあがった花火がさらにドーーーン!と打ちあがるおまけ付きなのでエンドクレジットが終わるまで席を立たずにお楽しみ下さい!

PS、
洋画ファンの皆さまにおかれましてはジョン・グッドマンとジョン・C・ライリーというハリウッド界の2大名バイプレーヤー、Wジョンの夢の共演作としてもお楽しみください。今回はこの二人もほぼ主役と言っても過言ではない!

★おまけ★
 『キングコング:髑髏島の巨神』のジャパンプレミアにも参加してきました!
当日はまるで冬に舞い戻ったかのような極寒な一日。しか~し、生憎の天候を吹き飛ばすように本作の公開を心待ちにしていたファンが歌舞伎町に大集結。出演者のトム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、そして吹替声優をつとめたGACT、佐々木希が登場し、熱いファンの気持にこたえていました。
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元特殊部隊コンラッドを演じたのは今回が初来日のトム・ヒドルストン(以下トムヒ)。そのエレガンスな佇まい、ジェントルマン過ぎる立ち振る舞いに「本当に(あんな完璧な人間が)存在するのか?」と言われていましたが、今回の来日でリアル・トムヒを目撃したファンの方々は揃って「トムヒが実在した!」と大賑わい。本作では「髑髏島に行ってもトムヒがいれば大丈夫!」と思わせる男らしい一面をのぞかせています。
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カメラマンのウィーバーを演じたのは「ルーム」でオスカー女優となったブリー・ラーソン。これまでのコング映画で登場する女性は泣き叫ぶ、そんなイメージがありましたが本作ではコングと心を交わしていく強い女性として描かれています。
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トムヒの声を吹替えたGACKTは「なかなかこんないい男、間近で見ることがないよ」とトムヒを絶賛。初来日したトムヒに日本のお薦めスポットとして新宿のゴールデン街を提案したら、まさかのブリーの方が興味津津。キャストの皆さんは壇上で交流を深め、明るい雰囲気の中でプレミアは終わりました。
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By.M
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『パッセンジャー』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。さて一時期、SF映画はヒットし辛い、なんてことが言われた時期がありましたが「ゼロ・グラビティ」、「インセプション」や「オデッセイ」のヒットも記憶に新しいところ。
今回ご紹介する映画は宇宙船を舞台に魅力的なキャストで贈る3/24(金)公開の『パッセンジャー』です。
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 乗客5000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号。人類史上かつてない移住計画のために新たな惑星に向かっています。目的地の惑星到着までの120年、乗客たちは冬眠装置で眠り続ける・・・ハズだったのですが、二人の男女だけが90年近く早く目覚めてしまいます。ジム(クリス・プラット)とオーロラ(ジェニファー・ローレンス)は絶望的な状況で何とか生き延びようとするのですが・・・
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 この映画はSFというよりも宇宙船を舞台にしたラブ・ストーリー。あるトラブルで目的の惑星に生きて辿りつけない、生涯をこの船内で過ごすしかない、しかもそこには自分を含め2人きり・・・。その事実を知った時、自分たちの運命に打ちひしがれ絶望の淵に立つのですが互いの存在が唯一無二であることを次第に受け入れていきます。そして密室に男女二人・・・となると、やっぱり行きつく先はLOVEしかありません!笑
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 ジムは腕利きのエンジニア、オーロラは野心的な作家、普段なら出会うことはなかったかもしれません。豪華宇宙船も飛行機のごとくエコノミーとファーストとがあり違うクラスに属していた二人が冬眠装置で眠り続け、新しい星に無事到着していたらなおさら出会わなかったでしょう。でもたった2人だけが目覚めたが為にお互いを知ることになり、どんどん惹かれあっていきます。

そして、先が見えない密封空間、二人だけだとドン詰まり感が増しますが、アンドロイドのバーテンダー・アーサー(マイケル・シーン)が、優しい心遣いで二人の仲を取り持ったり、彼らの心をほぐしたり、と恋のキューピット的に良いキャラで登場。二人と1体の関係はとても良好に進みます。船内には娯楽施設やオシャレなレストランも完備されていたので、二人は自由気ままにデートを満喫。が、二人だけ早く目覚めたことにある真実が隠されていたこと、加えて宇宙船にトラブルが発生したことで状況は急展開していくのです・・・・二人が愛し始めていた矢先、限られた空間、時間、たった2人というシチュエーションにあって「自分ならどうする?」、そんな事を思わずにはいられないのでした。
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(私なら迷いなくジムと同じ行動しちゃいます・・・皆さんはどうでしょう?)

 さてラブ・ストーリー映画を語る上でやっぱり重要になるのは主人公の2人。ジムを演じるのは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」や「ジュラシック・ワールド」でお馴染のクリス・プラット(以下クリプラ)。今はハリウッド超大作に引っ張りだこな精悍なイケメンさんですが、実は数年前までは陽気なおでぶちゃんキャラとして映画のわき役止まり。ただ「ガーディアンズ~」のオーディションを受ける時に一念発起し涙ぐましい肉体改造を経て、見事主演をゲット、からの作品が大ヒット、そして今に至ります。もともとコメディセンス抜群で「ガーディアンズ~」のスターロードよろしく人を笑わかすのがお得意なクリプラ。本作ではその要素を封印し、これまで見せたことがないひた向きでロマンティックなイケメン・クリプラを心ゆくまで堪能出来る映画としても見どころあり!
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そんなクリプラをむかえるは22歳にしてアカデミー賞主演女優賞を受賞している若手No.1実力派女優のジェニファー・ローレンスなので、宇宙船内のデートシーンではうっとり、後半のドラマティックシーンは緊迫と、二人の魅力が冴えわたる1本でもあるのです。
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 本年度のアカデミー賞で美術賞、作曲賞の2部門でノミネート。アヴァロン号内のセンス溢れるデザインも物語を引き立てます。
この春のデート映画の1本に如何でしょう~♪

By.M
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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